森保ジャパンが欧州勢と対戦できるのはいつ!?――UEFAネーションズ・リーグの影響を日程で検証する

2018年09月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

欧州勢に恩恵を与える新大会

UEFAネーションズ・リーグ(上)が日本を含む他大陸におよぼす影響は、決して小さくはない。 (C) Getty Images

 9月11日に国際親善試合でコスタリカを下した新生・日本代表。今夏、ロシア・ワールドカップで直前の監督交代などで苦戦を予想されながらも、決勝トーナメント進出を果たして世界から高評価を得た後、森保一監督の下、新たなスタートを切った。
 
 本来、今月7日にはチリとの対戦も予定されていたが、北海道を襲った地震のために中止。日本はこの先、10月には12日にパナマと、16日にはウルグアイと対戦する。
 
 また、まだ対戦相手は発表されていないものの、11月にも16、20日に代表Aマッチが組まれている。そして来年1月、UAEで開催されるアジアカップで、森保ジャパンは最初の公式戦を迎えることになる。
 
 一方、欧州ではW杯が終わったばかりだが、今月、早くも代表チームの公式戦が始まっている。それが、新たに始まった大会「UEFAネーションズ・リーグ(以下UNL)」だ。
 
 本来であれば、他大陸同様に国際親善試合が行なわれるはずの時期に幕を開けたUNLとは、UEFA加盟国をランキング順に4つのカテゴリー(リーグA~D)に分け、さらに各リーグのなかで4つのグループを形成し、それぞれでホーム&アウェーの総当たり戦を行なうという新コンペティションだ。
 
 最上位のリーグAでは、各グループの首位が来年6月に一発勝負のトーナメントで初代王者を争い、A~Cの各グループ最下位はひとつ下のリーグに降格、逆にB~Dの首位はひとつ上のリーグに昇格する。
 
 また、各グループの首位16チームは4チームずつに分けられ、そのなかで2020年3月にトーナメント(プレーオフ)を開催。それぞれ勝ち抜いた4チームが、EURO2020への出場権を獲得する。プレーオフ前にグループ首位チームがEURO出場権を得ていた場合は、その下の順位のチームが繰り上げ。リーグのプレーオフ出場国が4チームに満たない場合は、その下のリーグから繰り上げとなる。
 
 より代表マッチに興味を持たせる目的で創設された大会は、欧州各国に恩恵を与えることになる。公式戦ということで、各国の収益増となり、またFIFAランキングでは係数が上がることで、全体的にポイントもかさ上げされるだろう。一方で、公式戦の増加ということで、疲労などの問題も浮上しているが……。
 
 そして同時にこの大会の創設は、全世界にも影響をおよぼしている。UNLが親善試合に取って代わったことで、欧州と他大陸の国々の対戦機会が激減するのだ。
 
 もちろん、日本も影響を受ける国のひとつだ。強化の上で先進国との対戦は欠かせないが、今後、森保ジャパンが欧州勢と対戦するには、多くのハードルを越えなければならなくなる。
 
 ここでは、それがいかに"長き道のり"となるかを探ってみたい。

次ページ今年は不可能、来年はEURO予選もあり…

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事