リオ&東京五輪世代が半数以上、森保一監督が初陣メンバーに込めた想いとは?

2018年08月30日 サッカーダイジェスト編集部

「世代間の融合」をひとつのテーマに掲げる

チリ戦とコスタリカ戦に向けたメンバーを発表した森保監督。若い選手をメインに招集した。写真:徳原隆元

 8月30日、森保ジャパン(A代表)の初陣となるチリ戦(9月7日)、コスタリカ戦(9月11日)に向けたメンバーが発表された。

 アジア大会が開催されているインドネシアで行なわれた会見。メンバーリストの初選出者の欄には、広島のDF佐々木翔に加えて、3人の名前が示されていた。
 
 フローニンヘンの20歳、MF堂安律、ドイツ2部ハンブルクの21歳、MF伊藤達哉、シント=トロイデンの19歳、DF冨安健洋。
 
 特質すべきは、3人とも2020年の東京五輪世代だということ。なぜ、この3人を初陣のタイミングから招集したのか。指揮官は説明した。
 
「まずは彼らがA代表のグループに入ってもいいだけのパフォーマンスを見せてくれている。まだ結果はA代表の中で形として表われていませんけど、所属チームでの日常の活動でA代表に招集して見てみたいと思う選手を招集しています」
 
 森保監督は、A代表監督就任会見時から「世代間の融合」をひとつのテーマに掲げていた。U-21代表監督も兼任するなかで、自身の役割をこう自負する。
 
「A代表の選手と五輪世代の選手を融合させる、そして若い選手を底上げして、A代表としての力をつけてもらい、日本サッカーのレベルアップにつなげられるようにということで兼任監督をしている。決められた枠の中で可能性がある選手、力のある選手を招集するのはもちろんですけど、(若手に)いろんな刺激を受けてもらって、成長につなげるような環境作りをできればという風に思っています」
 
 世代間の壁を取り払うことができるのは、兼任監督ゆえの特権だ。現在、森保監督はU-21代表を率い、2大会ぶりの優勝を目指してアジア大会を戦っている。9月1日には決勝で韓国と対戦する。そのメンバーからA代表に追加招集する選手がいるかと問われると、「現実的にどうかは現段階では分かりません」としながら「私の心情的にはあります」とも話した。
 

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