U-20W杯を制したヤングなでしこから、東京五輪にはばたく選手は?

2018年08月26日 馬見新拓郎

なでしこジャパンの高倉麻子監督は「ワールドカップに何人か連れて行くつもり」と話したという

U-20W杯で初優勝を飾ったヤングなでしこ。快進撃になでしこジャパンの高倉監督も目を細めているはずだ。(C)Getty Images

 20日間のフランスU-20女子ワールドカップを戦ったU-20日本女子代表は、初優勝という最高の形で、まもなく解散の時を迎える。
 
 今大会準優勝のU-20スペイン女子代表には、すでにフル代表を経験している選手がいるため、そのまま来年に同じくフランスで開催される女子ワールドカップに向かう選手がいると見られるし、開催国のフランスは4位という結果に終わったが、グループリーグからレベルの高い試合をいくつも披露した。このU-20フランス女子代表にも、すぐにでもフル代表で活躍できそうな選手が何人か存在する。
 
 では日本は、どれだけの選手が次のステージへとステップアップしていくのか。少し気が早い話だが、仮に2年後の東京五輪まで考えをスキップさせるならば、今回のU-20日本女子代表から、2、3人程度が選ばれるだろうと、筆者は見込んでいる。U-20日本女子代表は21人のメンバーだったことを考えれば、これは狭き門だ。
 
 日本が東京五輪で金メダルを本気で目指すならば、女子サッカー競技の決勝の会場で、アメリカ、ドイツ、フランス、イングランド、カナダという日本より上位の国に対し、日本がどのように勝つのか、というところから逆算、想像しなければならない。求められるのは、この2年間で個々がさらなる成長を続けることだ。
 
 伝え聞くところによると、インドネシアでアジア大会を戦うなでしこジャパンの高倉麻子監督は「(U-20日本女子代表から)ワールドカップに何人か連れて行くつもり」と話したという。高倉監督はアジア大会に向かう前にフランスを訪れ、コンカルノー会場でU-20日本女子代表の第1戦と第2戦を視察した。各国の様々な関係者と意見交換しながらピッチを見つめた高倉監督の目には、U-20日本女子代表はどのように映ったのか。
 
 U-17日本女子代表とU-20日本女子代表を率いた経験を持つ高倉監督は、若手選手が急激な成長を見せることを心得ているはずだ。それが、先の発言につながったと想像できるし、現在のなでしこジャパンメンバーに対して、少しばかりプレッシャーをかける意味でも、そのような発言に至ったのだろう。
 

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