イニエスタに続いてピケもスペイン代表からの引退を発表…「僕があの舞台に立つことはない」

2018年08月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

世界制覇に貢献した大型CBはカタルーニャ独立でファンと対立。

ロシアW杯終了直後に代表引退を決めたイニエスタに続いて、ピケも栄光の赤いユニホームを脱ぐことを決意した。 (C) Getty Images

 現地時間8月11日、バルセロナのジェラール・ピケが、スペイン代表からの引退を発表した。

 現在31歳のピケは、2009年2月にA代表デビュー。2010年の南アフリカ・ワールドカップとEURO2012でスペインを優勝に導く活躍を見せるなど、105試合に出場して5ゴールを記録した。

 そんな華々しい活躍の裏で、ここ数年は、地元カタルーニャの独立を支持したことから、国民の反感を買い代表戦でブーイングやいわれのない野次を受けるなどサポーターと対立関係が悪化していた。

 それでも辛抱強く戦い続け、先月に行なわれたロシア・ワールドカップでも全4試合にフル出場していたピケは、セビージャとのスーペル・コパを控える前日会見に出席。そこで代表における進退について聞かれ、7月に代表引退を決めていたヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタに続き、引退する考えを明らかにしたのだ。

「すでにルイス・エンリケには『僕が代表でプレーすることはない』と伝えてある。1週間前に彼と話し、しっかり考えての決断だと伝えた。EUROとワールドカップはとても素晴らしい舞台で、美しい特別な経験をしたが、あの舞台に立つことはない。バルセロナのために集中したい」

 ピケの引退を地元メディアも一斉に報道。マドリードを拠点に展開しているスペイン紙『Marca』は、「おそらくピケはスペイン代表で最も論争の的になる選手だった」として、そのキャリアを振り返っている。

「ピケと我々メディアの対立は数知れない。レアル・マドリーとバルセロナの関係悪化や、カタルーニャ独立に関する政治的な動きがそうだ。そうした言動は時に周囲を戸惑わせ、彼が間違いを犯したことはあったかもしれない。ただ、我々はスペイン代表のために彼が何をやってくれたかを忘れてはいけない。ピケは代表チームのために尽くしてくれていた」

 長く停滞期にあった"無敵艦隊"スペインの世界制覇に貢献し、代表チームの黄金期を支え、謳歌してきたピケ。ラ・ロハ(スペイン代表の愛称)での勇姿は長く語り継がれていくはずだ。
 
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