大迫勇也、鮮やかヘッド弾ふたたび! テストマッチ最終戦で途中出場から結果を残す

2018年08月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ロシアW杯コロンビア戦を思い起こさせる一撃

結果を出して評価を上げた大迫。試合後には、チームメイトとともにファン感謝イベントの舞台に上がり、拍手や歓声を浴びていた。写真はVVVとのテストマッチのもの。 (C) Getty Images

 8月11日、ブレーメンは本拠地のヴェーザー・シュタディオンでビジャレアルと対戦。2-3でテストマッチ最終戦を終えている。
 
「ファン感謝デー」のこの日、24781人の観客を集めた試合で先制したのは、ホームのブレーメン。25分にCFでキャプテンのクルゼが縦パスで抜け出し、冷静にボールを浮かせてGKとの1対1を制した。
 
 前半はこのリードを保ったが、後半開始から4分、エカンビにGKパブレンカがニアを破られて同点とされ、さらに64分にはDFラインを突破したジェラールのクロスをエカンビに難なくゴール内に流し込まれて、ブレーメンは逆転を許してしまう。
 
 この逆転ゴールの3分前、大迫勇也はカインツに代わってピッチに登場しており、その後も大きな見せ場はなかったものの、試合終了の2分前にチャンスが訪れる。74分からピッチに立った右サイドのピサーロから好クロスが送られたのだ。
 
 昨シーズン、ケルンでもともにプレーした39歳の大ベテランが入れたボールに対し、大迫は2人のDFの前に出ながら、タイミング良くジャンプして競り勝ち、頭でボールをファーサイドのゴールに流し込んで試合を振り出しに戻した。
 
 ブレーメンでの初ゴールは、難易度の高いものだった。位置取り、ジャンプのタイミング、競り合いでの強さ、頭でのボールコントロールの正確さなど、大迫の良さが存分に発揮され、ロシア・ワールドカップのコロンビア戦で炸裂した、CKからの決勝ヘッド弾を思い出させた。
 
 試合はこのまま同点で終了するかと思われたが、アディショナルタイムにビジャレアルはナウエルがキープして流したボールを、モルラネスが叩き込んでゴール。アウェーチームが劇的なかたちで勝利を飾った。
 
 チームとしては課題を残す一戦となったが、大迫に対してはクラブも満足気。試合の経過を伝える公式ツイッターでは、「望みに応えてくれた。ピサーロの好クロスを、大迫が素晴らしいヘッドで決めた。ありがとう!」と伝え、公式サイトでも"マーベラス""グレート"といった言葉を使って、このゴールを称賛している。
 
 ブレーメンのコーフェルト監督も、この新加入の日本人FWに対して、「来週(DFBカップ1回戦)以降も出場することになるだろう」と語っている。
 
 この試合でも採用した4-3-3のフォーメーションで、CFにはクルゼという絶対的な存在がいるが、大迫はサイドでの起用となるのか。あるいは、4-4-2で2トップの一角を占めることもありうるが、このビジャレアル戦を前に指揮官は「これはテストではなく本番」と語っている。
 
 ブレーメンは18日にDFBカップ1回戦で4部のヴォルマティア・ヴォルムスと戦った後、ブンデスリーガ開幕戦で、原口元気と浅野拓磨を擁するハノーファーとのホームゲームに臨む。大迫はどのように起用されるか。そして、今回のような結果を残せるか。間もなく新たな挑戦が始まる。
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