トッテナム、“前代未聞”の補強ゼロ! 指揮官とOBたちは何を思うのか 「周りが不安がる気持ちは分かるけど…」

2018年08月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

ポチェティーノの持論は?

補強ゼロという現状に対してポチェティーノは一体どう考えているのか。指揮官みずからその考えを明かした。 (C) Getty Images

 現地時間8月9日22時59分、欧州4大リーグの先陣を切る形でプレミアリーグの夏の移籍市場がクローズした。

 レスターからマンチェスター・シティに6000万ポンド(約90億円)で移籍したリャド・マハレズをはじめ、締切日に4人の即戦力を補強したエバートンなど、プレミアリーグらしい話題が目立つなか、史上初めて"補強ゼロ"というクラブも生まれている。ノースロンドンの雄、トッテナムだ。

 昨シーズンにマウリシオ・ポチェティーノ監督の下で躍進を遂げ、プレミアリーグ3位に入ったトッテナム。今夏は欧州での戦いにも目を向け、戦力アップが期待された。

 しかし、チームはハリー・ケイン(2024年6月まで)やソン・フンミン(2023年6月まで)ら現有戦力との長期に渡る契約期間の延長にはこぎつけたものの、新戦力の補強は一向に進まず…。市場の最終日には、アストン・ビラの俊英MFジャック・グレイリッシュの獲得が期待されたが、それも叶うことはなかった。

 結局、最後まで誰も加えられなかったトッテナム。これにより、移籍市場が現在の形態となった2003年以来、プレミアリーグでは初めての"ゼロ補強"クラブとなった。
 
 トッテナムのポチェティーノ監督は、今回の補強ゼロについて、次のように持論を展開している。アルゼンチン人指揮官にとって、チーム作りを進めるうえで重要なことは一体何なのだろうか?

「選手補強がなかったことを私は全く心配していない。もちろん、周囲が不安がる気持ちは理解できるよ。でも、悲しいことはなく、私はむしろとても幸せだ。我々のチームは非常に良い状態にあって、いまより強くなる為に選手を加えるのは容易ではない。この夏にクラブがやったことは勇敢なことだ。

 私たちの目標は常にレアル・マドリーやマンチェスター・ユナイテッドまたはマンチェスター・シティと同じレベルにいることだが、状況によってはそれも難しくなるかもしれない。選手を加えることができない場合、最も重要なことは、既にいるベストプレーヤーを失うことがないようにすることだ。今夏はそれが出来たんだ。チームに不満はない」
 

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