【現地発】ベルギーで鮮烈デビューを飾った遠藤航。「目標のゴール数は?」と問われてどう答えた?

2018年08月06日 中田徹

僚友・冨安は「すごい。本当にすごいとしか言いようがない」

強豪相手に出場わずか2分でゴールを挙げた遠藤。次節はスタメン出場を飾るか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 ベルギー・リーグ第2節、8月5日のヘンク戦当日、シント=トロイデン(STVV)に移籍した遠藤航にビザが下り、そのまま18人のメンバーに名を連ねた。0-0のまま進んだ後半、戦況を眺めながら日本代表MFはずっとウォーミングアップを続けていた。
 
「カウンターからチャンスになりそうだな」
 
 サイドライン際で、そう遠藤は思っていたという。
 
 68分、いよいよ遠藤にお呼びがかかる。ハーフウェーラインまで出てきたが、ここはちょうどヘンクが好位置でFKを得たところ。ワンプレー待って、遠藤はピッチに入ることになった。するとヘンクのMFラスラン・マリノフスキーが強烈なFKをSTVVゴールの右上隅に決めてしまった。0-1。手痛い失点にチームメイトがうなだれるなか、遠藤は69分ににピッチに投入された。
 
「自分が入る瞬間にFKから失点したので、点を取りに行くしかない状況でした。『ゴールを取りに行く』と気持ちを切り替えてプレーしました」(遠藤)
 
 その気持ちが、ボールを持ったらすぐさま縦にパスを出し、自身も前へフリーランニングするという積極性に繋がった。71分、自陣で味方にパスを送った遠藤は一気に敵陣深くまで走り込み、ヨアン・ボリの左からの折り返しをペナルティーエリア手前から右足で合わせた。決して強い当たりのシュートでなかったが、相手GKの意表を突くかのようにボールは左隅へと転がり込んだ。

 
 ゴールシーンを遠藤はこう振り返る。
 
「あのシーンはけっこう落ち着いていたというか、集中していて、あんまり振りすぎずにコースに流し込むようなイメージで蹴ったので、そんなにスピードはなかった。DFとキーパーが逆を突かれた感じだと思いますね」
 
 ピッチに立って、わずか2分でチームの苦境を救うゴールを決めた遠藤に、CB冨安健洋は「すごい。本当にすごいとしか言いようがないです。今日のゴールでサポーターの心も選手の心も、しっかり掴んだんじゃないかなと思います」と感嘆することしきりだった。
 

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