本田、長友、武藤…立候補者があとを絶たない東京五輪のオーバーエイジは誰が適任か

2018年08月05日 飯尾篤史

メダル獲得のミッションを果たすには、オーバーエイジの力が不可欠だ

立候補した武藤、長友、本田だけでなく、柴崎や中村も有力な候補だろう。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

 立候補があとを絶たない。2年後に迎える東京五輪のオーバーエイジのことである。長友佑都が名乗りを上げたかと思えば、武藤嘉紀も出場に意欲を示し、8月1日には本田圭佑までもインターネットテレビで「2年後の東京五輪にオーバーエイジとして出場することを目標に、あと2年がっつり自分を鍛え上げる」と宣言した。
 
 こうした状況に対して東京五輪代表を率いる森保一監督も「大変ありがたいし、本当に心強い。嬉しいです」と、歓迎の意を表している。
 
 東京五輪における男子サッカーの目標が、1968年のメキシコ五輪以来52年ぶりとなるメダル獲得であるのは間違いない。
 
 そのミッションを成し遂げるには、実力と経験のあるオーバーエイジを招集し、チーム力をアップさせる必要がある。
 
 改めてレギュレーションを確認しておくと、オリンピックにおける男子サッカーは、23歳以下の選手たちだけで予選を戦い、本大会ではそこに3人のオーバーエイジを加えることができる。
 
 森保監督もかねてから本大会でのオーバーエイジ採用を明言しており、7月26日には森保監督がA代表の監督も兼任することが決まったことから、ロシア・ワールドカップに出場した選手たちの五輪参戦が現実味を帯びてきた。
 
 これまでの五輪代表は、まずは本大会の出場権獲得を目指し、23歳以下の選手だけでチーム作りを進め、予選を突破して初めてオーバーエイジを招集してきた。とはいえ、時間的な問題から本大会直前に初めて合流するケースが少なくなかった。
 
 しかし今回は、地元開催のため、すでに出場権を獲得している。さらに森保監督がA代表と五輪代表の監督を兼任するため、オーバーエイジの融合がより早いタイミングで、よりスムーズに図られることになりそうなのだ。
 
「呼べるのであれば、次の大会から呼びたいと思っています」
 
 オーバーエイジの招集時期を問われた森保監督は、そう答えた。これは明確に「この大会」と意識しての発言ではなかったが、9月、10月、11月に国内で予定されているA代表の親善試合や来年1月にUAEで開催されるアジアカップに、五輪代表世代を数人招集することを考えているようだ。それだけでなく、五輪代表を中心に臨むと言われている来年6月のコパ・アメリカに数人のオーバーエイジを招集してもいいだろう。
 

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