「間違いなく日本で一番厄介」小野裕二が恐れおののく鳥栖のチームメイトは?

2018年08月02日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

物足りなさのほうが圧倒的に強く残るが…

清水戦では右ウイングで先発。小野は負傷交代する27分まで、その上質なテクニックで攻撃を牽引した。写真:徳原隆元

[J1リーグ19節]清水1-0鳥栖/8月1日/IAIスタジアム日本平

 強力アタッカー陣は、鳥栖を救えるのだろうか。19節の清水戦で先発したのは、フェルナンド・トーレス、金崎夢生、小野裕二の3トップだった。

 清水戦を、小野は以下のように振り返る。

「はまらない部分はありましたけど、相手が前から取りにくる感じではなかったので、ボールを持てていた時間帯で自分が怪我をしてしまったのはもったいなかった。ただ、最後のシュートまで持って行けなかった部分があったので、そこをもうちょっと合わせていければ良いですし、ゲーム内容としてはそんなに悲観する内容ではないと思います」

 4-3-3システムの右ウイングで先発出場した小野は、立ち上がりから上質なテクニックで攻撃を牽引。試合開始からわずか27分で負傷交代したのが悔やまれるが、それまでのパフォーマンスは決して悪くなく、いずれも新加入の金崎とF・トーレスとも良好なコンビネーションを見せていた。

「あとは前線の誰かがしっかり点を決めるところまで持って行ければ。自分もそうだし、ふたりもチャンスが増える。うまくいっている部分もあるけど、点が入っていないところがある。3人でも崩せるようにはしたいなと思います」

 小野がこう言うように、たしかに初めて3人同時に先発した前節の磐田戦(金崎とF・トーレスが2トップで、小野は右サイドハーフ)と比べれば、この日、3人の連係の質は明らかに向上していた印象だ。もちろん、ゴールを奪えていない点で物足りなさのほうが圧倒的に強く残るが、今後チームを浮上させる大きな武器になるであろう兆しが十分に感じられた。

 今後もこの3人を併用していくのであれば、課題はそれぞれのバランスとなりそうだ。小野は試合後、以下のように語っている。

「フェルナンドはやっぱり一瞬の動き出しや決定力は本当にみなさんも知っているとおり素晴らしいものがあります。逆にボールを受けに来て、前を向いてゲームを作ることもできるので、彼がゲームを作ってくれている時、僕はもっとゴールに向かっていったりとか、逆にフェルナンドがゴールの近くにいたら、僕はそこをもっと使ってあげたりとか、使い分けていきたい」
 

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