森保ジャパンに突き付けられる最初の壁は? 指揮官も危惧する8~9月の“過密スケジュール”

2018年07月27日 本田健介(サッカーダイジェスト)

トルシエ以来の“兼任監督”はまず8月のアジア大会に臨む

日本代表の新指揮官に就任した森保監督(写真中央)。会見では意気込みを語った。写真:徳原隆元

 7月26日、2022年のカタール・ワールドカップを目指す新たな日本代表が誕生した。新指揮官に指名されたのは、2020年の東京五輪に出場するU-21代表を率いる森保一監督だ。
 
「重責を感じている」。新指揮官が噛みしめるように語ったように、2000年のシドニー五輪と2002年の日韓ワールドカップを指揮したフィリップ・トルシエ以来となる"兼任監督"は、大きなハードルとなるだろう。
 
 現に森保監督も「A代表の監督を引き受ける時に(8月に)アジア大会もある。キリンカップも9月にあるというなかで、視察はどうするのか、というところは一番初めに引っかかりました」と、不安を口にしている。
 
 今後のスケジュールを見ると、過酷な連戦が待っていることが分かる。まず森保監督がU-21代表とともに臨むのがインドネシアのジャカルタで8月14日から開催されるアジア大会だ。この大会ではもし順調に勝ち進めば、9月1日に決勝を戦うことになる。
 
 そしてその6日後には、新生日本代表の初陣となる9月7日のチリ戦(キリンチャレンジカップ)が待っているのだ。さらに9月11日にはコスタリカ戦(キリンチャレンジカップ)も控えている。
 
 急ピッチで準備を進めなくてはいけないなか、現状ではA代表のスタッフは未定。その点については森保監督は次のように説明した。
 
「スタートのキリンカップについてはすぐに編成はできないと思いますので、今の東京オリンピックの代表チームに関わっているスタッフでいきたいと考えています。プラス必要であれば、そこは技術委員長に相談して付け加えていきたいです。今フリーでやられている方、今仕事をされている方、すべての方を選択肢として考え、いつまでと焦って決めるのではなく、最高の編成にしたいです」
 
 その後のA代表の活動としては10月に2試合、11月に2試合、計4つの親善試合をこなし、来年1月には覇権奪回が期待されるアジアカップが待っている。
 

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