宮本新監督が率いるガンバが始動! 練習初日で見えた“大抜擢を受けそうな若手”は…

2018年07月26日 金川 誉

「やはり強いガンバでいなければいけない」

さっそく練習初日から熱いメッセージを発した宮本監督。“ツネイズム”を新生ガンバに浸透させられるか。(C)SOCCER DIGEST

 まさに火中の栗を拾う形で、ガンバ大阪の宮本恒靖新監督が誕生した。
 
 7月25日に非公開で初練習を行なった新指揮官は、その2日前に山内隆司社長から就任要請を受けた心境をこう表現した。

 
「やはり自分がお世話になったクラブ、大きくしてくれたクラブだと思っているので、それに対して、いまこのタイミングで恩返しをしたいと思い、引き受けました。プロ生活のほとんど、育成年代も過ごしたので、(ガンバを)自分の家のように感じていましたし、いまでもそう感じます。やはり強いガンバでいなければいけない」
 
 今季就任したレヴィー・クルピ監督の下で低迷を続けたチームは、シーズン半分を終えて16位。補強の遅れや、元日本代表MF今野泰幸の負傷離脱なども重なり、チームは浮上のきっかけを見出せなかった。そんななかで、クラブはクルピ解任を決断。2017年からU-23チームを率いていた宮本監督は、突如飛び込んできたトップチームの監督就任要請を「目標のひとつにしていたなかで、想像していたタイミングではないのは明らか。それが少し早くなった、と思っています」と冷静に受け止めた。

 
 J3に参戦するU-23で監督としての経験を積んできた新指揮官は、現状のチーム状況を分析。「戦術的にあまり詳しくは言いたくはありませんが、少し個人の自由度が高いプレーが多いので、そういったところを整理できたら」と、攻守においてチームの約束事を整理する方針を示した。この日はさっそく、守備面のテコ入れに着手。ハーフコートを使って守備の陣形を組み、基本的なポジショニングなどを確認したという。
 
 選手たちの自主性を重んじ、細かい戦術指導はほとんど行なわなかったクルピ政権からの方針転換。指導では宮本監督が大きな声を出し、外国籍選手にもポジショニングの確認を徹底させたという。MF倉田秋は「熱いひとなんで。外見はかっこいいですけど」と、クールな見た目とは裏腹に、指導スタイルはあくまで熱いと証言。さらにMF遠藤保仁は「プレーヤーとしても一緒にやりましたし、僕自身は話しやすい。しっかりとコミュニケーションをとってやりたい」と、指揮官の求めるプレーを一日でも早く理解することをポイントに挙げた。
 

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