バルサの「マウコム強奪劇」の経緯をローマSDが暴露! 再オファーで2度目の合意に達したが…

2018年07月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

「再び金を求められ身を引くことにした」

バルサはマウコムの加入を正式に発表。獲得は正当なものだと主張しているという。写真はバルサの公式ツイッターより

 バルセロナは7月24日、ボルドーとブラジル人FWマウコムの移籍で合意したことを発表した。選手とは5年契約を結ぶ。
 
 マウコムの移籍については前日、ボルドーとローマが合意したことを発表。だが、土壇場でバルセロナがローマの提示額を上回る条件のオファーを出し、メディカルチェックに臨むはずだったマウコムがローマに向かわず、騒ぎとなっていた。
 
 バルセロナによると、移籍金は4100万ユーロ(約53億3000万円)。さらに100万ユーロ(約1億3000万円)のボーナスが加わる。ローマは、ボルドーと約3700万ユーロ(約48億1000万円、ボーナス込み)で合意したといわれていた。
 
 アントワーヌ・グリエーズマン(アトレティコ・マドリー)やウィリアン(チェルシー)の獲得に失敗していたバルサは、"速攻"でマウコムを確保したかたちだ。だが、ローマが納得できないのは当然だろう。
 
 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、ローマのモンチSDは同日、「説明するのは簡単だが、理解するのは難しいことだ」と、今回の経緯を明らかにした。
 
「我々は23日17時に本人やボルドーと合意し、21時にマウコムはローマに向けて出発するはずだった。合意した30分後、ボルドーの会長から発表ツイートをしたいと連絡があった。株式上場していることもあり、我々は納得していなかったが、相手が発表したので、我々も発表することにした」
 
「その後、選手の代理人のひとりから、ボルドーが認めなかったのでフライトがキャンセルになったと連絡を受けた。そこで我々は、バルセロナのオファーのことを知った」
 
 モンチSDによると、自身は望まなかったものの、ジェームズ・パロッタ会長の希望で、ローマはバルセロナのオファーを上回る条件を用意したという。そして24日になって、ボルドーに提示した。
 
 このオファーは、一度は受け入れられたようだ。モンチSDは「11時に代理人から、全てまとまり、選手はローマに来ると連絡があった」と続けている。
 
「だが、正午になって再び金を求められたんだ。バルセロナがプッシュしているからとね。そこで我々は争奪戦に加わらず、身を引くことにした」
 
 さらに、モンチSDは「サインした書類がないのは事実だが、これに値するメッセージがたくさんある」とし、法的措置も検討していると明かしつつ、ローマはマウコム以上の補強を目指すと述べた。
 
「パロッタ会長が望んだことで、クラブはやれる以上のことをやってきた。ローマに来たくないというのなら、仕方がない。我々は仕事を続けるよ。マウコムと同じくらい、あるいはもっと強い選手を見つけたいと思っている」
 
 移籍実現を喜ぶバルセロナとマウコムだが、ローマの怒りを買ったことは間違いない。イメージダウンを指摘する声もあり、今後への影響が注目される。

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