【移籍市場超速報|通常版】CBベナティアの獲得でシティとローマがオファーを応酬

2014年07月03日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

逆オファーにシティがどう回答するか。

いまやセリエA最高のCBとも評されるベナティアを、ローマは安売りつもりはない。シティとの交渉は、どう展開していくのか。 (C) Getty Images

【マンチェスター・シティ】ベナティア獲得の動きにローマが逆オファー
 
 マンチェスター・シティはローマで大ブレイクしたモロッコ代表CBメハディ・ベナティアの獲得に乗り出している。すでにローマに対し3500万ユーロ(約49億円)という好条件を提示したが、ローマはこのオファーを呑むつもりはなく、「現金3000万ユーロ(約42億円)+マティヤ・ナスタシッチ(評価額1500万ユーロ=約21億円)」なら応じてもいいという逆オファーを送った。
 
 過日、ローマはナスタシッチの代理人と接触しており、ベナティアの後釜として迎え入れる準備を整えている。あとはマンチェスター・Cがこの条件にどう答えるかだ。
 
【レアル・マドリー】モラタはユベントス移籍か残留
 
 レアル・マドリーで出場機会が増える見通しのないアルバロ・モラタは、ユベントスへの移籍を望んでいる。すでに選手サイドとユーベは合意に達しているが、R・マドリーは「1500万ユーロ(約21億円)+ボーナス」というユーベのオファーにまったく満足しておらず、「3000万ユーロ(約42億円)+買い戻しオプション」という条件から動こうとしていない。
 
 これに対し、ユベントスはボーナス部分の条件見直しでさらなるアプローチをかける予定だ。その間にもモラタの代理人は、獲得に興味を示している他のクラブ(ヴォルフスブルク、モナコ、チェルシー)と会い、ユベントス以外に移籍の可能性がない旨を伝えることになる。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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