「やっぱり出てくるな(笑)」吉田豊が思わず笑みをこぼすほど凄かったトーレスの“パス”

2018年07月23日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「僕たちと練習時間が長くなかったんですけど…」

吉田は後半にF・トーレスとの連係からゴールに迫った。写真:山崎 賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ17節]鳥栖 0-0 仙台/7月22日/ベアスタ
 
「パス出して走ると、やっぱり出てくるな(笑)っていう。やりながら感じました」
 
 そう言って鳥栖の吉田豊が思わず笑みをこぼしたのは、新加入のフェルナンド・トーレスと見せた75分の連係シーンだ。
 
 左サイドから吉田がドリブルで持ち上がり、タイミングの良い動き出しでフリーになったF・トーレスに預けると、ふわりとした浮き球のスルーパスが返ってくる。ゴール前で絶妙なボールを受けた鳥栖の主将はループシュートを放つも、ギリギリのところで相手DFにクリアされた。
 
 大きな歓声が上がるほど凄かったF・トーレスのパスだが、吉田がいっそう驚いたのは理由がある。
 
「そこまで僕たちと練習時間が長くなかったんですけど、周りの選手と上手く合わせられる。(75分の連係も)そういうことを話しているわけでもなかったです」
 約1週間の短い準備期間ながら、味方に合わせた絶妙なパスだった。その適応力という付加価値がある"パス"に吉田は感心していた。だからこそ、これから「楽しみ」と言い、意気込みを語った。
 
「注目してくれている分、自分たちは結果を出して今の状況をいち早く抜け出せるようにしたいです。そのためにトーレスも来ていると思うので。間違いなく、トーレスが入ってきて攻撃のバリエーションとか方向性が上向きになる。そのなかで、僕らが底上げをできれば、チーム全体が間違いなく上がる。いつも通りやり続けて、下を向かずにやっていきたい」
 
 鳥栖は17節を終えて勝点14の17位。ワールドクラスのストライカーを存分に活かし、チームが巻き返しを図れるか、注目だ。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事