【セルジオ越後】イニエスタやトーレスの来日で浮かれている場合? 日本人選手にプライドはないの?

2018年07月21日 サッカーダイジェスト編集部

プロならプロらしくプライドを持ってほしいね

再開後のJリーグで大きな注目を集めるはずのイニエスタ。期待どおりの活躍を見せられるか。写真:川本学

 ロシア・ワールドカップの開催で中断していたJ1リーグが、7月18日に再開されたね。マリノスがベガルタを8-2で下す大味な試合もあったけど、全体的な力関係は中断前とあまり変わっていないというのが率直な感想だ。
 
 ガンバに4-0と大勝した首位のサンフレッチェは相変わらずの戦いぶりで、そのガンバと同様、下位に沈むグランパスも、レッズ相手に1-3の完敗。代わり映えのしない結果で、勢力図を大きく変えそうな事象はほぼなかった。
 
 もっとも、みんなが期待しているヴィッセルのイニエスタとサガンのトーレスは、18日の時点ではまだお披露目されていない。彼らが実際にJリーグのピッチに立ってはじめて、本当の意味で"リスタート"となるんじゃないかな。
 
 世界的にも名の知れたふたりが、この日本特有の暑さの下でどれだけ活躍できるか。ポドルスキみたいに、頻繁に怪我で離脱する事態は避けてほしいね。
 
 もちろん、期待はしているし、高額な年俸に見合うだけのパフォーマンスでJリーグを盛り上げてほしいけど、過剰に特別視するのはやめるべきだ。ファンやサポーターが楽しみに待つのは構わない。ただ、チームメイトや対戦相手までもが「一緒にプレーできて嬉しい!」という雰囲気を醸し出すのは、どうかと思うよ。
 
 そういうスタンスは、もはやアマチュアだよね。日本リーグ時代にペレやベッケンバウアーが来日して、ワーワー騒いでいるのと一緒。何も変わっていない。プロならプロらしくプライドを持ってほしい。
 
 浮かれる前に「なんであいつらが年俸で何億も何十億ももらっているのに、俺はこれだけなんだ!」と怒るぐらいでないと。イニエスタやトーレスに対して、やきもちを焼くぐらいガッツのある日本人選手がいなければ、いつまでたっても日本のプロサッカーの成長は横ばい状態だよ。

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【ロシアW杯PHOTO】圧倒的な存在感。イニエスタの異次元のプレーを見よ!

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