活況を呈する欧州移籍市場、気になる各国リーグの締切日を確認! プレミアとセリエAの前倒しによる影響は?

2018年07月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

期限前倒しで移籍金の高騰に拍車!?

C・ロナウド(左上)、シャキリ(右上)といったビッグディールが矢継ぎ早に実現している今夏の移籍市場。噂されるアザール(左下)やレバンドフスキ(右下)の動向も気になるところだ。 (C) Getty Images

 ロシア・ワールドカップも終わり、サッカー界は新シーズンに向けた各クラブの動きが忙しなくなっている。

 1億1700万ユーロ(約153億円)もの移籍金でレアル・マドリーからユベントスへ新天地を求めたクリスチアーノ・ロナウド、さらに念願のマンチェスター・シティ入りを叶えたリャド・マハレズなど、早くもビッグディールが実現して活況を呈している欧州移籍市場だが、気になるのは各国リーグの締切日だ。

 ここでは、欧州主要5か国(イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)に絞って改めて整理していきたい。

 まず、例年との大きな変化は、プレミアリーグとセリエAが、これまで8月31日に設定していた締切日を、リーグ戦の開幕前に前倒ししたことだ。これには、シーズンに入ってからの主力選手の流出を避け、国内各クラブの力関係を均等化しようという意図がある。

 その影響はすでに表われており、前述のC・ロナウドの大型移籍をはじめ、プレミアリーグでも、これまで「大金を投じるのとは違うアプローチ」を訴えてきたユルゲン・クロップ監督のリバプールが、すでに1億1970万ユーロ(約156億8100万円)を投資するなど、いち早く戦力を整えるクラブが目立っている。

 この2大リーグ(とくに大金を有するプレミアリーグ)のマーケットが早めに閉じることで、全体的に計画的な補強戦略の構築化が進み、晩夏の風物詩とも言える市場最終日での駆け込み移籍は減る可能性が高い。

 一方で、危惧されているのが、移籍期限の変更によって生じたズレがもたらす影響だ。

 例年通り8月31日にデットラインを迎えるリーガ・エスパニョーラ、ブンデスリーガ、リーグ・アンは、8月中旬以降も目ぼしい選手を引き抜ける。しかし、仮にプレミアリーグとセリエAから選手を獲得しようとした場合、すでに移籍市場が閉じ、新たな戦力補填ができない2リーグのクラブが首を縦に振らないことが考えられる。

 となると、レアル・マドリー、バルセロナ、バイエルン、パリ・サンジェルマンといった財力を持つメガクラブも、イングランドとイタリアに合わせて、交渉相手が穴埋めに動く時間を考慮した、スピーディーな補強戦略を組まなければならなくなる。

 逆に言えば、交渉や手続きに割ける時間も少なくなるプレミアリーグとセリエAは、その他の3リーグから選手を買い付ける場合、多少高い額をふっかけられても、イエスと言わざるを得なくなり、必然的に移籍金の高騰に拍車がかかりそうだ。

 以下、欧州5大リーグの締切日である。

◇イングランド
締切:8月9日17時
(日本時間8月10日1時)

◇イタリア
締切:8月18日19時
(日本時間8月19日2時)

◇スペイン
締切:8月31日22時59分
(日本時間9月1日5時59分)

◇ドイツ
締切:8月31日17時
(日本時間9月1日0時)

◇フランス
締切:8月31日22時59分
(日本時間9月1日5時59分)
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