【W杯 決勝トーナメント1回戦プレビュー】ドイツ対アルジェリア戦

2014年06月30日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

32年前の因縁のカード。ドイツは貫禄を見せつけられるか!?

下馬評では明らかにドイツが上なのも32年前と同じだが……。それにしても対戦成績2敗は意外。「2度あることは――」か「3度目の正直」か!? (C) Getty Images

決勝トーナメント1回戦
ドイツアルジェリア
17:00(日本時間1日5:00)キックオフ
ベイラ=リオ(ポルトアレグレ)
 
【ドイツの視点】
 
 ドイツとアルジェリアの対戦が決まってから、メディアは32年前のスペイン大会で西ドイツがアルジェリアに敗れたこと、そしてオーストリアとの談合まがいの試合でアルジェリアが1次リーグから敗退したことを取り上げている。
 
 そして、リベンジの機会を到達したと騒ぎ立てているが、ヨアヒム・レーブ監督は「選手たちにとって、生まれる前に起こった出来事に対してリベンジも何もないだろう」と一蹴。そんな過去のことより、現在のアルジェリアを警戒し「イージーな相手だと思っていたら痛い目に遭う」と楽観視する周囲の見方を否定した。
 
 試合はドイツが主導を握るかたちとなるだろうが、グループリーグでも見られたアルジェリアの粘り強い守備を、中盤の高い組織力と前線の決定力の高さで攻略できるかが注目点だろう。
 
 選手個々では、ルーカス・ポドルスキが太ももを痛め、アルジェリア戦の出場が微妙と見られている。一方で、マリオ・ゲッツェはスタメンに復帰し、ジェローム・ボアンテングも膝の負傷が回復したようだ。また、バスティアン・シュバインシュタイガーを起用するにあたり、サミ・ケディラをベンチに置く可能があるという。
 
[試合結果]
第1戦:○4-0 ポルトガル
第2戦:△2-2 ガーナ
第3戦:○1-0 アメリカ
 
[得点者]4点:ミュラー 1点:フンメルス、ゲッツェ、クローゼ
[警 告]1回:ヘーベデス
 
【アルジェリアの視点】
 
 82年大会の件では、アルジェリアは直接対決の勝者であるとともに、"談合試合"の被害者。しかし、当時はユーゴスラビア代表として同大会に出場していたヴァヒド・ハリルホジッチ監督は「あの出来事は忘れない」としながらも、「そんなことより、我々はアルジェリア・サッカーの新たな歴史を作ることしか頭にない」と語る。
 
 選手も同様で、82年大会の12年後に生まれたナビル・ベンタレブは「アルジェリア・サッカーの新しいストーリーが始まる」と、現在と未来にのみ目を向けている。
 
 試合については、総合力ではドイツが勝るものの、アルジェリアはグループリーグでベルギーやロシアを苦しめた守備力と、韓国を撃破した素早い攻撃で難敵に対抗する。目立った怪我人もいないようであり、おそらくロシア戦と同様のメンバーで、このアルジェリア・サッカー史における重要な一戦に臨むものと見られる。
 
[試合結果]
第1戦:●1-2 ベルギー
第2戦:○4-2 韓国
第3戦:△1-1 ロシア
 
[得点者]2点:スリマニ 1点:フェグーリ、ハリシェ、ジャブ、ブライミ
[警 告]1回:ベンタレブ、ブゲラ、メスバフ、ギラス、カダミュロ
 
◆対戦成績&試合結果
 
ドイツ
2敗
アルジェリア
 
1982年6月16日 西ドイツ 1-2 アルジェリア
1964年1月1日 アルジェリア 2-0 西ドイツ
 
 
ワールドサッカーダイジェスト編集部
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