「日本は指導原理に反する」“フェアプレーの差”で敗れたセネガルがFIFAに抗議【ロシアW杯】

2018年07月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

ポーランド戦の“時間つぶし”に怒り。

セネガルはコロンビア戦で失意に暮れ、日本のパフォーマンスを大いに嘆くこととなった。 (C) Getty Images

 現地7月1日、英公共放送『BBC』は、セネガル・サッカー連盟(FSF)が国際サッカー連盟(FIFA)に対し、フェアプレーポイントのルール見直しを求めていることを報じた。

 問題となったのは、先月28日のグループHの最終戦だ。この試合で日本はポーランドに0-1と敗戦。しかし、勝点と得失点差で並ぶセネガルもコロンビアに0-1で敗れたため、警告カードの枚数によるフェアプレーポイントの差で日本が2位となり、決勝トーナメント進出を決めた。

 試合直後、セネガルのアリウ・シセ監督は、「これもルールだ。受け入れなければならない」とFIFAの取り決めを尊重したが、FSFは、ポーランド戦の終盤にセネガルの敗戦を予測して"時間つぶし"のボール回しを続けた日本の姿勢を含めて、怒りを露にし、ルールの改正を求めている。

「今後、FIFAはあのようなプレーをするチームにペナルティーを科すべきだ。今回、FIFAは新しいシステムを採用した。だが、フェアプレーポイントのルールはすべての問題を解決するのだろうか? 試合終了後、日本またはポーランドに何も起こらなかった。あのような態度の選手、監督、チームにペナルティーを科すべきだ」
 

『BBC』によれば、FSFは試合翌日の29日にFIFAへ2通の手紙を送付。そのうちの1通はフェアプレー精神を欠いた日本に対するものだったという。

「我々は、コロンビアが得点したことを知り、日本が文字通りプレーすることを拒否したと考えている。これはフットボール界の指導原理に反している。さらに日本の監督がこの事実を否定しなかったことにショックを受けている。彼は試合後の記者会見で0-1でもいいということを認めていた」

 しかし、FIFAはルールを見直す予定はない。大会の運営責任者のコリン・スミス氏は、フェアプレーポイントについて、「W杯で初めて使用したため、どのように運用していくかは再検討する予定だ。だが、規則を変更する必要も、つもりもない」と述べている。

 日本からすれば、ポーランド戦終盤のプレーは、結果を追い求めた究極の選択だったが、やはり世界はフェアプレー精神から外れたものと見ているようだ。
 
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