「規律なく、力なく、救いようがない」独専門誌が大失態のドイツ代表に強烈ダメ出し!【ロシアW杯】

2018年06月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

レーブ監督とDFBの契約は延長されたばかりだが…

ミュラー(13番)やエジル(10番)ら黄金世代が円熟期に入り、W杯連覇に死角なしと思われていたドイツだが……。奈落の底に突き落とされた。(C)Getty Images

 史上2番目に多い19回目のワールドカップ出場にして、初めてグループリーグ敗退の憂き目に遭ったドイツ代表。6月27日に行なわれた韓国戦の0-2完敗は世界中に衝撃を与え、いまだその余波は収まらない。
 
 国内外のメディアが手厳しい論調を展開するなか、権威あるドイツのサッカー専門誌『Kicker』では、主筆のオリバー・ハルトマン記者が社説を寄稿。「この歴史的失態を受け、すべてを見直さなければならない」と題し、こう綴っている。
 
「規律がなく、力がなく、救いようがない。まるでスローモーションのようなフットボールで韓国の後塵を拝し、過去8年間の輝かしい実績は恥ずべき結末によって台無しとなった。マヌエル・ノイアー、ジェローム・ボアテング、マッツ・フンメルス、サミ・ケディラ、そしてメスト・エジル。2009年にU-21欧州選手権を制した最強世代に、トーマス・ミュラーとトニ・クロースが加わったチームは黄金期を謳歌した。だがそれももう終わりだ。2020年のEUROと2022年のワールドカップに向けて、抜本的な改革に着手しなければならない」

 
 そのためには、指導体制の見直しも必要だと説く。大会前のDFB(ドイツ・サッカー連盟)の判断と見通しの甘さが、今回の早期敗退を促したと断じるのだ。
 
「ヨアヒム・レーブ(監督)とDFBの契約が2022年まで延長されたのは、いまから5週間前のことだ。一点の曇りもなしと考えての判断だったのだろう。とはいえ、事ここに及んでは、再考を検討すべきと言わざるを得ない。すべてを審査対象として議論しなければならない。ラインハルト・グリンデル会長は韓国戦後に明言を避けたが、このままで良いはずがないのだ。(チームディレクターの)オリバー・ビアホフも責を負うべきである。大会前にイルカイ・ギュンドアンとエジルがトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を表敬訪問した問題は、大きな波紋を呼んだ。ドイツ国民の世論にもチームにも、小さくない影響を及ぼした。監督責任を問われて然りだろう」

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