【W杯 大会15日目プレビュー】アメリカ対ドイツ戦

2014年06月26日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

クリンスマンは母国相手にひと泡吹かせることができるか!?

ラームやシュバインシュタイガーなど、みずからが代表で登用した選手との対決もまた、クリンスマン監督にとって感慨深いだろう。 (C) Getty Images

グループG
アメリカドイツ
13:00(日本時間27日1:00)キックオフ
ペルナンブーコ(レシフェ)
 
【アメリカの視点】
 
 引き分け以上で、この激戦区といわれるグループからの勝ち抜けが決まるアメリカ。ユルゲン・クリンスマン監督はこの大事な一戦を、2006年まで率いた母国ドイツと戦うことになり、「人生のなかでも重要な出来事」と語っている。ただ勝負については私情を挟むことなく「積極手に勝ちにいく」と明言した。
 
 またクリンスマン監督だけでなく、ドイツ代表として3キャップを刻んだMFのジャーメイン・ジョーンズやU-21ドイツ代表として活躍したファビアン・ジョンソンもまた、この対戦には特別な感情を抱いており、ジョーンズは「どちらの国歌も目を瞑って集中して聴くだろう」と、両国への変わらぬ想いを口にしていた。
 
 ハムストリングを痛めてポルトガル戦を欠場したCFのジョジー・アルティドールは、このドイツ戦でも出場が難しそうだ。クリスマン監督は、決勝トーナメント1回戦までに復帰できることを期待している。
 
 ドイツ撃破の鍵は、なにより守備時の集中力だろう。コンパクトな陣形と高いインテンシティーを保ちつづけられるか。敵の豪華アタッカー陣に時間と空間(スペース)を与えるようだと、守備崩壊につながりかねない。逆に攻撃については、手数をかけない速攻で、2戦2発と好調なクリント・デンプシーにボールをつなぎたい。
 
[得点者]2点:デンプシー 1点:ブルックス、ジョーンズ
[警 告]なし
 
【ドイツの視点】
 
 主力不在で臨んだとはいえ、昨年6月のテストマッチでは3-4の敗戦を喫しており、ドローで首位通過が決まる状況ながら、消極的な姿勢で臨めば足元をすくわれるかもしれない。ガーナ戦でもボール回しに執着するあまり、闘争心や運動量の欠如が見受けられ、なりふり構わずに戦う姿勢を見せたのは、後半に1点のリードを許してからだった。
 
 クリンスマン政権時代にはアシスタントを務めていたヨアヒム・レーブ監督の采配にも注目したい。ガーナ戦では、スコドラン・ムスタフィが失点に絡む一方、ミロスラフ・クローゼが同点弾を叩き出すなど、試合途中でピッチに送り出した選手が明暗を分けた。良い流れをもたらすベンチワークを見せることができるか。
 
 なお、この試合でもフィリップ・ラームは引き続き中盤での起用が濃厚。国民の大半は右SBでの起用を希望しているようだが、その可能性は低い。
 
 同様に国民の多くは、クローゼとバスティアン・シュバインシュタイガーのスタメンを期待しているが、後者については、ガーナ戦で"ガス欠"を起こしたサミ・ケディラに代わって先発出場する可能性は十分にある。
 
[得点者]3点:ミュラー 1点:フンメルス、ゲッツェ、クローゼ
[警 告]なし
 
◆対戦成績&試合結果
 
アメリカ
3勝6敗
ドイツ
 
2013年6月2日 アメリカ 4-3 ドイツ
2006年3月22日 ドイツ 4-1 アメリカ
2002年6月21日 ドイツ 1-0 アメリカ
2002年3月27日 ドイツ 4-2 アメリカ
1999年7月30日 アメリカ 2-0 ドイツ
 
 
ワールドサッカーダイジェスト編集部
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