【W杯展望|スペイン対モロッコ】北アフリカの技巧派軍団を侮れば、スペインとて足をすくわれかねない。

2018年06月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

スペインは主砲ジエゴ・コスタの好調が心強い。

故障者/スペイン=なし モロッコ=なし
出場停止/スペイン=なし モロッコ=なし

ロシア・ワールドカップ グループB・第3戦
スペイン-モロッコ
6月25日(月)20:00(日本時間27:00)キックオフ/カリーニングラード(カリーニングラード)


 イランとポルトガルに連敗し、すでにグループリーグ敗退が決まっているモロッコだが、サイド攻撃を主体としたアタッキングフットボールは魅力的で、前2戦ももう少しの運と決定力があれば結果は違っていたかもしれない。守備もCBメディ・ベナティアを中心にまずまず安定しており、スペイン相手にも十分勝負できるはずだ。

「(敗退が決まった後の)こういう試合は難しい」

 エルベ・ルナール監督が言うように、モチベーションを保つのは容易ではないだろう。それでも3連敗は避けたいはずで、大国を向こうに回し一泡吹かせてやろうという思いはあるはずだ。

 加えて、カリム・エル・アーマディ、ムバラク・ブスファの両ベテランが今大会をもっての代表引退を決意している。ラストマッチに懸ける当人たちの思いは特別なものがあるだろうし、功労者2人をいい形で送り出したいとチームが一致団結するかもしれない。

 スペインといえども侮れば、ユーネス・ベルハンダ、アミンヌ・アリット、ハキム・ジイェフらテクニシャンを揃えた北アフリカの雄に足をすくわれても不思議はない。

 さりとて、やはり優位なのはスペインだ。

 開幕直前の監督交代という混乱のなか、欧州王者のポルトガルと引き分け、2戦目はイランを相手に苦しみながらも勝点3をもぎ取った。なにより、チーム戦術にマッチしないと批判されていたCFのジエゴ・コスタが2試合で3ゴールと好調なのが頼もしい。

 同時刻に始まるイラン対ポルトガル戦の結果次第では、仮に負けても勝ち抜けが決まる状況だけに(2戦目を終えてスペインとポルトガルが勝点4、イランが勝点3)、重圧はそれほどではないだろう。最後まで高い集中をもって戦えば、おのずと結果は出るはずだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事