【日本代表】セネガルの特長を知る男、酒井宏樹が警戒するのは「高速カウンター」と…

2018年06月24日 佐藤俊

酒井宏には実戦での感覚がインプットされている

酒井宏はセネガル戦のテーマに相手の高速カウンターへの対応を挙げた。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

 酒井宏樹にとってセネガルの選手は未知ではない。
 
 サリフ・サネは、同世代(ともに1990年生まれ)でハノーファー時代のチームメイト。苦楽をともにした戦友でもあり、酒井宏がマルセイユに移籍してからも連絡を取り合っている友人である。セネガル代表ではMF登録で元々はボランチとしてプレーしていたが、現在はクラブと同様にセンターバックとしてプレーしている。196センチの高さがあり、カリドゥ・クリバリ(195センチ)とツインタワーで鉄壁の最終ラインを形成している。
 
 また、只今売り出し中のイスマイル・サール、そしてディアフラ・サコはレンヌでプレーしており、ケイタ・バルディはモナコでプレーしている。
 
 他の日本の選手とは異なり、実際にプレーしているのでスカウティングのビデオで得た情報とは異なり、実戦での感覚がインプットされている。そのため予想と違うスピードやプレーが出てきても、さほど驚くことなく対応できるだろう。
 
「サネは良く連絡をとっていた友人ですが、代表とクラブでの彼は違うんでね。彼は非常に高さがあり、身体が強い選手ですが、ポーランド戦ではセットプレーから失点しているんで隙はあると思います。ただ、彼以外、アタッカー陣は非常にいい選手が多いですからね。個々の特徴はだいたいわかりますが、ここでビデオをしっかり見て、ミーティングで確認をしたいと思います」
 
 DFにとって相手の情報を頭に入れることは非常に重要なこと。酒井もポーランド戦の試合を観つつ、個人の特徴をビデオで見て、頭の中で反芻している。
 
 酒井宏が見たセネガルとは、どういう特徴のチームなのか。
 
「絶対的なカウンターを持つチーム」
 
 酒井宏は、厳しい表情で、そう言った。
 
 いかにセネガルの高速カウンターを食い止めるか。酒井宏は、それセネガル戦の勝負のポイントになると考えている。
 
「攻撃でボールを取られたところでいかにプレッシャーをかけて取りにいけるか、もしくは遅らせることができるか。それができない場合、後ろの選手がファウルするポイントが大事になってくると思います。高い位置でゴールから遠い場所であれば問題ないですが、ズルズルとラインを下げられると危ない。前の選手には好きにやらせてあげたいですけど、高い位置で潰す意識をしっかりと持ってもらい、後ろの選手は冷静に、かつ責任感をもって対応しないといけない」

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