【ドイツ0-1メキシコ|採点&寸評】値千金弾のロサーノがMOM。最低評価はメキシコの激しいプレスの餌食になったあのMFに

2018年06月18日 遠藤孝輔・サッカーダイジェストWeb編集部

ドイツ――90分を通して決定的なチャンスを一度も作れず。

(C)SOCCER DIGEST

[ロシアW杯グループF]ドイツ 0-1 メキシコ/6月17日/ルジニキ(モスクワ)

【ドイツ|採点・寸評】
チーム 5

90年大会から7連勝中だった初戦でまさかの黒星。序盤からメキシコのパス回しとカウンターに苦しめられたうえ、90分間を通して決定的なチャンスを一度も作れなかったように、攻守ともにパフォーマンスは冴えなかった。前線に人数を掛けながら、シュートに持ち込めなかった拙攻が相手の鋭い逆襲を許した要因だ。コンフェデでの大勝(4-1)が慢心を生んだと批判されてもおかしくない出来に終わる。

[GK]
1 マヌエル・ノイアー 6

繋ぎのパスを含め、ミスらしいミスはなし。10分にはエレーラのロングシュートを、14分にはモレーノの至近距離からのヘディングを確実にキャッチした。DFライン裏に生じたスペースのカバーもソツなくこなす。

[DF]
2 マルビン・プラッテンハルト 5(79分OUT)

攻め上がりのタイミングが悪かったうえ、味方からの信頼不足からかボールになかなか絡めず。45分にようやく放った自慢のクロスは精度を欠いた。体調不良で欠場したヘクターの穴埋めは荷が重かったか。

5 マッツ・フンメルス 6
相手アタッカーに警戒され、得意のビルドアップで貢献できず。ただ、守備時の対応は流石。28分にはエリア内での横パスをスライディングで防ぎ、70分には裏に飛び出し、決定機を迎えかけたエルナンデスをノーファウルで仕留める。

17 ジェローム・ボアテング 6
裏に抜け出したロサーノのシュートを防いだ1分の守りが最大のハイライト。左サイドに展開するロングフィードも冴えた。ただ、味方の動き出しの悪さもあり、不用意なボールロストがあったのも事実だ。

18 ヨシュア・キミッヒ 6
頻繁に右サイドを駆け上がり、チームアタックの生命線に。ヴェルナーのシュートに繋がった3分のパスなど好プレーも見られたが、肝心の決定機は作れなかった。ロサーノとの1対1には冷静に対応した。
 
[MF]
6 サミ・ケディラ 4.5(60分OUT)

メキシコが敢行した激しいプレスの餌食に。8分、相手のバイタルエリアでボールを失うと、29分には自陣エリア内で横パスを奪われる。そして35分、またしても敵陣深くでボールロストし、決勝点が生まれるカウンターのきっかけとなった。守備でも良いところはなく、60分での交代も納得の出来に終わる。

7 ユリアン・ドラクスラー 5.5
タッチライン際に張らずに、インサイド寄りでプレー。何度か放ったカットインからのシュートはいずれも威力と精度を欠いた。縦関係を組んだプラッテンハルトとの連携による崩しは一度も見せられず。

8 トニ・クロース 5
致命的なミスこそなかったものの、メキシコの鋭い寄せに苦しみ、試合をコントロールする司令塔の役割を担えなかった。相手GKオチョアの手を掠めて、クロスバーを叩いた39分のFKが唯一の見せ場となった。

10 メスト・エジル 5.5
前半から低めの位置取りで組み立てに加わり、60分のロイス投入以降はトップ下からボランチに移って、ボールポゼッションの核を担った。ただ、決定機を生み出すという本来のタスクを遂行するには至らず。

13 トーマス・ミュラー 5
ダイアゴナルな動き出しで敵を攪乱するも、パサーとの呼吸が合わずに消える時間が長くなった。クロスやスルーパスが冴えたわけでもない。83分には敵のカウンターを未然に防ぐファウルで警告を受ける。
 

次ページドイツ――指揮官の最大のミスはケディラの先発起用。

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