トッティのE組大胆予想――スター軍団ではないが、手堅いブラジルは優勝も狙える【ロシアW杯】

2018年06月17日 サッカーダイジェスト編集部

セルビア、スイスはともに前線にパンチが足りない

【写真】ネイマール(左上)/B・ジェマイリ(右上)/N・マティッチ(左下)/K・ナバス(右下) (C) Gettn Images

かつてイタリア代表の一員として06年のドイツ・ワールドカップを制した"王子"フランチェスコ・トッティに、グループリーグを展望してもらった。このレジェンドの見解からは今大会の全体像も浮かび上がってくるはずだ。

分析●フランチェスコ・トッティ
取材・文●パオロ・フォルコリン(ガゼッタ・デッロ・スポルト)
翻訳・コーディネート●利根川晶子

――◆――◆――

グループE
◎本命 ブラジル
〇対抗 スイス
△穴  セルビア
    コスタリカ

 大本命はやはりブラジル。残るひとつの席をセルビアとスイスが争い、最後尾にコスタリカという構図になるだろう。余程のことがないかぎり、この力関係は崩れない。

 今のブラジルはガリンシャやペレの時代のようなスター軍団ではないが、一方で手堅い選手が揃っている。その代表格が中盤のカゼミーロやフェルナンジーニョ、FWのG・ジェズス。ドイツに惨敗したブラジル大会よりも安定したチームで優勝を狙えるチームに仕上がっている。

 セルビアで特筆すべきは、ファンタジスタのリャイッチと足技に優れたミリンコビッチ=サビッチの急激な成長だろう。でも、頼れるストライカーがいないのは痛い。

 スイスも同じで、ベテランのリヒトシュタイナーがいる最終ライン、強靭なジェマイリが存在感を示す中盤に比べて、前線にパンチが足りない。

 コスタリカがメインキャストになることはあり得ない。レアル・マドリーの守護神ナバスのプレーが唯一の見どころだろう。
 
PROFILE フランチェスコ・トッティ/1976年9月27日生まれ、イタリア出身。現役時代はFWもしくは攻撃的MFでプレー。25シーズンにわたってローマに在籍した。元イタリア代表で、2006年ドイツ・ワールドカップの優勝メンバーである。

※ワールドサッカーダイジェスト増刊『ロシア・ワールドカップ出場32か国完全選手名鑑』(6月7日発売号)より転載
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