「異人種との子は苦しんできた」W杯きっかけの恋愛・妊娠に反対? ロシアで思わぬ論争がぼっ発

2018年06月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

女性議員の差別的発言をきっかけに。

世界中からサポーターが押し寄せるなかで、とある下院議員の一言からロシアでは論争が広がっている。 (C) Getty Images

 ワールドカップ(W杯)の開催国には、世界中から多くの人々が訪れる。他国の文化と触れ合うことも、世界的ビッグイベントにおける楽しみの一つだ。

 そうした異文化交流のなかには、サッカーの祭典をきっかけに、恋愛が始まるケースもあるだろう。だが、あるロシアの女性下院議員は、自国の女性が外国人男性と交際し、妊娠に至ることへの懸念を表した。

 英紙『Guadrian』によると、家族・女性・児童問題委員長のタマラ・プレトニョワ議員が、地元メディアで「自分たち独自の子どもを生まなければいけない」とコメント。特に"他人種"との性交渉に慎重になるよう求めたのだ。

「ソビエト連邦時代から、(異人種との)子どもは苦しんできた。同じ人種ならまだしも、他人種ならかなり異なる。私はナショナリストではないが、それでも子どもが苦しんでいるのを知っている」
 
 差別発言とも受け止められるコメントに、ロシア当局は困惑。ウラジミール・プーチン大統領のスポークスマンは、「ロシアの女性は自分たちで判断するだろう。世界最高の女性たちだ」と述べるにとどまった。

 そして一夜明けると、今度は同じ下院の別の議員から真逆の主張が飛び出した。ミハイル・デクチャロフ議員が、「W杯に関連してラブストーリーがあればあるほど、異なる国々から来た人がより多く恋愛すればするほど、子どもが生まれれば生まれるほど良い」と述べている。

「今からずっと先に、子どもたちは両親の恋物語が始まったのは2018年のロシアW杯のときだと思い出すようになる」

 W杯が開幕し、ピッチでの熱い戦いが始まったロシアだが、グラウンドの外では思わぬ論争が巻き起こっているようだ。
 
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