【日本代表|GL突破への3か条】戦術云々より大前提はコンディション、一体感も必要だ

2018年06月12日 佐藤俊

西野監督のサブ組へのケアも重要になってくるだろう

なにより重要なのがコンディション。過去の反省を活かし、万全の状態で本番を迎えたい。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 コロンビア、セネガル、ポーランドと難敵揃いのグループH。格上の相手ばかりのグループリーグを、日本代表が勝ち抜くためには何が必要なのか。〝下剋上〞を起こすための3か条を見識のある7人に訊いた。

――◆――◆――◆――

佐藤 俊(スポーツライター)

日本のグループリーグ突破への3か条
その1 大会前のコンディション調整
その2 サブ組の献身的なサポート
その3 ラッキーボーイの出現

 とにかく一番大事なのが、コンディション。ドイツ・ワールドカップの時は大会前の寒暖差の大きさに体調を崩す選手がいたし、ブラジル大会の時は明らかなオーバーワークで本番前にコンディションが落ちた。その結果、試合後半にバテてしまい、初戦のコートジボワール戦を落とした。戦術云々の前に本番を戦えるコンディションを整えることが大前提。ここがうまくいけば勝てるパーセンテージがグっと上がる。
 
 大会前になるとレギュラーとサブ組が明確に分かれる。その時、サブ組が対戦相手の役割をこなしたり、雰囲気を盛り上げたりするなど、レギュラー組のためにどのくらい献身的なサポートができるか。それができた日韓大会、南アフリカ大会はしっかりと結果が出ている。西野監督のサブ組へのケアも重要になってくるだろう。
 
 大きな大会で勝つ時は必ずヒーローやラッキーボーイが出てくる。日韓大会で言えば稲本、宮本、南アフリカ大会では本田、阿部。点を連続して取れる選手、守備のキーマンがいい働きをする。今回は守備では長谷部になりそうだが、ゴールを決めて勝利に貢献するヒーローやラッキーボーイが出てくるかどうか。

――◆――◆――◆――
PROFILE
さとう・しゅん/ 63年生まれ、北海道出身。出版社勤務を経て、93年にフリーランスとして独立。サッカーだけにとどまらず、幅広いジャンルで健筆を振るう。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事