防戦ボリビア相手に最後まで得点奪えず…
個々の力は高いだけに、どれだけ組織力を高められるか。スウェーデン、メキシコ、ドイツという強敵揃いのグループを勝ち抜くには、高い総合力が求められるが……。 (C) Getty Images
6月7日(現地時間)、目前に迫ったロシア・ワールドカップ本大会に向けて調整中の韓国代表は、オーストリアのインスブルックでボリビアとテストマッチを行ない、スコアレスドローに終わっている。
エースのソン・フンミンをベンチに置き、キム・シンウクとファン・ヒチャンで2トップを形成した4-4-2で試合に臨んだ韓国は、若い選手で構成されたボリビアに対して序盤から主導権を握った。
エースのソン・フンミンをベンチに置き、キム・シンウクとファン・ヒチャンで2トップを形成した4-4-2で試合に臨んだ韓国は、若い選手で構成されたボリビアに対して序盤から主導権を握った。
しかし、要所でプレーに精度を欠き、好機は迎えるも、決め手を欠いてゴールを奪えない。後半、ソン・フンミン、イ・ジェソンら、温存されていた主力が次々に投入されるも流れは変わらず、シュート数では14対2という圧倒的な差をつけながらも、W杯前の最後の公開試合を勝利で飾ることはできなかった。
韓国のスポーツメディア『Sports Seoul』はこの試合を、「総崩れ」「緊急事態」と表現し、以下のようにネガティブに伝えている。
「国民のため息だけが聞こえてきそうなプレーだった。筋力トレーニング(による疲労)の影響があったとはいえ、到底納得できない90分間」
「3000メートルの高地で行なうホームゲームとは異なり、ボリビアは(低地での)アウェーでは南米予選でも9戦中8敗を喫したが、韓国はそんな相手に対し、圧倒はしても得点を奪うことには苦労し続けた」
「相手の密集した守備を崩せず、空回りの攻撃を繰り返し、キム・シンウクの武器である頭を活用することもできなかった。クロスも不正確」
「10時間かけて移動するなどコンディションも悪く、W杯にも出場しないことで集中力も100パーセントではないボリビア相手に気持ち良く勝利を挙げたかったところだったが……。約300人の韓国人ファンの声援がもったいないと思えるぐらいだった」
5月28日にはホンジュラス相手に内容の伴った勝利(2-0)を挙げて手応えを掴んだ韓国だったが、その後はシン・テヨン監督の頭を悩ませる要素の方が多く出てきているようだ。現在はフィジカル面で追い込んでいる時期だけに、これを過ぎた時、どのようなチームが仕上がっているだろうか。
韓国は6月11日、オーストリアのグレーディヒでセネガルと非公開での最終調整試合を行なった後、18日にスウェーデンとのW杯グループステージ初戦を迎える。
なお6月7日は、他にもW杯出場国が各国で、調整のための親善試合を行なった。それぞれの試合結果は以下の通り。
韓国 0-0 ボリビア
イングランド 2-0 コスタリカ
得点:ラッシュフォード(13分)、ウェルベック(76分)
ポルトガル 3-0 アルジェリア
得点:グエデス(17・55分)、B・フェルナンデス(37分)
アイスランド 2-2 ガーナ
得点:ア=アウナソン(6分)、フィンボガソン(40分) ガ=ヌフ(66分)、トーマス(87分)
ウルグアイ 3-0 ウズベキスタン
得点:デ・アラスカエタ(32分)、スアレス(54分)、ヒメネス(73分)