【スイス戦前日会見全文】「仮想ポーランドという位置付けで明日の試合に臨むことはない」

2018年06月08日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「緊張感がないなかでトレーニングをしているとは」

スイス戦の前日会見に臨んだ西野監督。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 2018年6月7日、気温が29度というルガーノで、スイス戦の前日会見が行なわれた。同3日から公式的にスタートしたゼーフェルト合宿を経て、国外最初の親善試合に臨む西野朗監督は以下のように述べた。
 
「オーストリアに入って、当初は高地ということもあって選手のコンディションが若干揃わないところがありましたが、怪我人もいるなかで1日1日とコンディションが整うようになりました。こうしてスイス代表とスケジュールを組んでいただいたことを協会、チームに感謝したいです。悪くないコンディションで乗り込めたので、明日の試合は楽しみにしております。本大会に向けて大事なテストマッチですので、大事に戦いたいと思います」
 
 そして、以下が質疑応答である。
 
――明日の試合で最も試したいこと確認したいことは?
 
「国内でのテストマッチを経ての明日のゲーム。トライをしていきたいシステムであり、メンバー編成であり、そういう部分を含め本大会に向けての重要な試合です。オーストリアでの合宿で日に日にコンディションが上がっていますし、チームの方向性などは共通理解をもってやれているので、それを素直に出してもらいたいと思います」
 
――選手たちは守備を重視したいと言う選手が多いが、具体的に守備面でどんなところを意識したいと考えていますか?
 
「決して守備重視のなかでキャンプを過ごしているわけではまったくありません。ボールを奪取したうえでの攻撃、やはりワールドカップでは1対1でボールを奪うのはなかなか難しい。チームとしてボール奪取の意識を高めるのは当然で、コロンビアに対しては当然そういう状況でボールを奪いに行く、そういう意識の確認は時間を割いているところ。選手も現実的にそういうところを意識しながら、どういう形でボールを奪取するのか、そういう確認は欠かせない。ボール奪取だけじゃなくて、そのあとの意識、攻撃へ入る部分というのも大事になる。まあ、比重とすれば守備的なところのトレーニングから、攻撃的にというところの部分が多いかなと思います」
 
――オーストリアでのチームの雰囲気を見ていると楽しそうで、みんな和気あいあいとしている。そこに前任者との違いが見えるが、このままの雰囲気でやっていくのでしょうか、それともこのあとは締めていくのか。このままの流れでやっていくのが西野スタイルなのでしょうか?
 
「緊張感がないなかでトレーニングをしているとは全く思ってませんし、確かにそういう雰囲気はピッチ内外で非常にあります。でも、決して引き締めようとは思っていませんし、オンとオフがしっかりあるなかで取り組めている。笑いが24時間続いているなかでキャンプをしているわけではないので、なんというか非常に良い、皆さんから見てそう思われるんでしょうか。そういうなかでも選手たちは気を引き締めて取り組めています」
 

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