選手3人の証言から推察する「西野ジャパンの現状」

2018年06月06日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

スイス戦への準備は万全か

スイス戦が迫ってきた日本代表。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 ゼーフェルトでの代表合宿、気になっていることがあったので、山口蛍に質問してみた。「西野さんのサッカーは見えてきましたか?」と。彼の答は以下のとおりだった。
 
「やりたいというか、僕たちに求められていることはある程度理解はしてきている。そこまで選手に多く指示を出している感じはないですが、自分たちがやるべきことは分かってきている」
 
 このコメントからは、それなりにチーム作りが進んでいる現状が推察できる。そこまで焦りがないことは長友佑都の次の証言からも分かるだろう。
 
「まずフォーメーションの部分で次のスイス戦もどういう形で行くか、4バックなのか、3バックなのか、まだ分からないです。ただ、ピッチの中でいろいろ確認作業をしていてピッチ外でも選手間でコミュニケーションがすごく取れている。全然不安がないと言いますか。不安がないと言ったら嘘になりますけど、すごくチームの雰囲気もいい状態かなと思うんで、そこまで心配してないですけどね」
 
 照準はあくまでコロンビアとの初戦。「今できていたとしてもあまり意味がない」というのが原口元気の主張だ。
 
「3バックと4バックでは違う。次のスイス戦を4でやるとしたら、4のイメージを付けなきゃいけないし、練習やミーティングでどれだけ付けたとしても試合で必ず課題は出てくる。今できていたとしてもあまり意味がないなとは思う。もちろん準備していたものがパッと試合で出る時もありますし、出ない時もある。まあ、なるべく出るように、でも課題も出てもいいと思うので、準備しつつ試合でまた、そこから。今がベストじゃなくてもいいから、コロンビア戦ですべてを出せるように、それが大事」
 
 現時点で明確な形こそ見えてないものの、選手たちはそれなりにリラックスしているようだ。
 
「ピッチの外以外でストレスをかけすぎるのは良くないということで、やっぱりつねに頭がクリアな状態で、軽い状態で選手にはいてほしいということを今日も選手みんなに伝えていました」
 

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