宇佐美貴史が左シャドーの一番手? 自身初の3‐4‐2‐1に手応えありのワケ

2018年05月28日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

「僕自身のプレーが出しやすくなる可能性を感じた」(宇佐美)

初挑戦のシャドーで躍動する宇佐美。ガーナ戦ではどのような活躍を見せるのだろうか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 5月27日、3日後にキリンチャレンジカップ・ガーナ戦を控える日本代表は26日に続いて戦術練習などを行なった。
 
 3‐4‐2‐1導入を目指す西野ジャパンはウォーミングアップの後、GKを入れない形で10対10のパスゲームを実施。攻撃の形や守備の立ち位置などを念入りに確認した。
 
 選手たちにとっても代表では未体験のシステム。目前に迫ったロシア・ワールドカップまでに成熟させなければならないため、いつにもまして選手たちは真剣な表情でトレーニングに取り組んだ。
 
 2シャドーの左に入った宇佐美貴史(デュッセルドルフ)もそのひとり。過去にクラブでも経験していない新たなシステムを理解するべく、ピッチ内で仲間たちとコミュニケーションを取りながら、自分のカラーを出すことに注力している。
 
 練習後に宇佐美は1トップの後ろに配置されるシャドーでの起用について、「僕自身のプレーが出しやすくなる可能性を感じた」と新たなポジションに手応えを明かした。とりわけ、G大阪育ちのアタッカーが可能性を感じている理由はプレーエリアにあるという。
 最前線の背後でパスを受け易いため、前を向いてボールを受ける機会は多くなる。そうなれば、ドリブルやフィニッシュに特徴を持つ宇佐美の良さがより発揮できるというわけだ。
 
 実際に27日に行なったパスゲームでは組み立てや守備の確認が主だったため、良さを出す場面があまりなかった。だが、前日のゲーム形式のトレーニングではゴールに向かうプレーを何度も披露。「どうなるかは僕らには分からないですし、自分が主力組に入っているとは感じていない」と宇佐美は謙遜するが、戦術練習が始まった昨日から2日連続で長谷部誠や吉田麻也らのレギュラー組の1本目でプレーをしている。西野朗監督が大きな期待を懸けている証拠だろう。
 
 新たなポジションで水を得た魚のように躍動する宇佐美。同じく左シャドーで起用されている香川真司との定位置争いを制し、ロシアの地に辿り着けるのか。30日のガーナ戦で充実した表情を見せられれば、「(シャドーの位置で)ボールを受けるのは個人的に好き」という新ポジションが宇佐美のものになる。
 
取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)

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