【日本代表】「足のこともあるし…」。ある重大な決断を迫られる岡崎慎司の本音

2018年05月22日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「100パーセントでやれなければ意味がない」

代表練習初日はボールを使ったメニューを行なわなかった岡崎。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 西野朗監督から「代えが利かない」と評されても、コンディションが万全でなければ意味がない。5月21日の代表練習初日で別メニューだった岡崎慎司(レスター)は充実感よりも危機感を露わにした。
 
「(西野監督と)直接会った時も『信頼している』と言われた。ただ、その意味での責任はあるけど、足のこともあるし、100パーセントでやれなければ意味がない」
 
 左足首を負傷中の岡崎は、4月14日のバーンリー戦(プレミアリーグ)を最後に5試合続けて欠場。そうした状態で今回の代表練習に参加しているのだ。
 
「(32歳という)年齢的にも、(ワールドカップに)ただ行くだけでは意味がないので、100パーセントでやれるかどうかをここでしっかり確認したい。もちろん存在価値を出せるなら行きたいです。まあ、チームの力になれるかは最後になってみないと分からない」
 
 ひとつの目安が5月30日のガーナ戦になる。そこまでにコンディションを整えることができなければチームからの離脱もあり得るのか。岡崎にはきっといろんな思いがあるのだろう。「100パーセントでなければ行く意味がない」というスタンスからは、今回惜しくも代表から落選した選手たちに対する"礼儀"みたいなものが感じられた。
 
 昨年9月のサウジアラビア戦を最後に代表戦からも遠ざかり、しかもコンディションに不安があるなかでワールドカップのカップのメンバー候補に選ばれるなんて、普通では考えにくい。だからこそ、岡崎は自ら「行くだけでは意味がない」とプレッシャーをかけたのだろう。
 
 ただ、決して弱気になっているわけではない。代表チームで貢献できるビジョンはしっかりと持っている。
 
「プレミアリーグのレスターで強いチームと戦う時もやれているところを(西野監督に)評価されていると思う。(ワールドカップで)日本は格上のチームと対戦するので、そういうシチュエーションで自分がやってきたことは出せる。そういう経験をチームに還元してくれと言われればやる」
 
 30日のガーナ戦までのタイムリミットは、あと9日。岡崎はサッカー人生において、あるひとつの大きな決断に迫られている。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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