「日本のプライドを守った」鹿島のACL8強入りを韓国メディアが称賛!好セーブ連発の守護神を褒めちぎる

2018年05月17日 ピッチコミュニケーションズ

代表落選のクォン・スンテが悔しさ晴らす「ファインセーブ・ショー」

日本勢、唯一の生き残りである鹿島が、上海上港を2戦合計4-3で下してベスト8進出を果たした。写真:徳原隆元

 5月17日に行なわれたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦のセカンドレグ。日本勢で唯一、決勝トーナメントに駒を進めた鹿島は、上海上港(中国)に1-2で敗れたが、2戦合計スコア(4-3)で上回り、ベスト8進出を決めた。
 
 この結果は、韓国でも報じられている。
 
「"クォン・スンテがフル出場"鹿島、合計4-3で上海を下し"8強進出"」(『InterFootball』)
 
「上海、フッキの2ゴールもACL16強で脱落……クォン・スンテの鹿島"8強入り"」(『SPOTVNEWS』)
 
 といった具合だが、上の見出しでも挙げられているように、特にクォン・スンテに注目するメディアが多い。
 
「クォン・スンテ"ワールドカップ落選の悔しさ、鹿島で晴らす"」と見出しを打ったのは、『蹴球ジャーナル』だ。記事では、鹿島が10年ぶりに8強に勝ち進んだことを紹介しながら、クォン・スンテが「ファインセーブ・ショーを見せ、ACL8強入りに貢献した」と評価。57分にフッキが放った至近距離シュートと、64分にリー・ションロンが左足で放った股抜きシュートの場面を「失点していてもおかしくなかった」と取り上げながら、「クォン・スンテの2度のスーパーセーブがなかったら、(合計スコアで)逆転負けしていたかもしれない」と綴っている。
 
 そのほかにも、「"クォン・スンテのスーパーセーブ・ショー"鹿島、上海を破りACL8強進出」(『OSEN』)など、数多くのメディアがスポットライトを当てている。
 
 ただ、3-1で勝利したファーストレグとは対照的に、鹿島の試合運びについて詳しく分析するメディアは少ない。例えば、前出の『InterFootball』はファーストレグの際、「前半序盤から鹿島が主導権を握り、チャンスを作った」「鹿島がアウェーで上海上港を完璧に撃破した」などと報じていたが、セカンドレグでは淡々と試合展開を振り返っている。むしろ、試合内容よりも、8強進出という結果のほうに焦点を当てた報道が目立っている印象だ。
 
『スポーツ・ソウル』は、「決勝トーナメントに一人ぼっちで臨んだ鹿島が生き残ったという点は日本にとって励みになる」と報道。鹿島が今季、Jリーグで低空飛行を続けていることに触れながら、「ACLでは期待以上の成績を挙げ、日本のプライドを守った」と伝えている。
 
 また、全北現代と水原三星の2チームが8強入りした韓国勢の結果と比較するメディアもあった。昨季は韓国勢のうち済州ユナイテッドだけがグループステージを突破し、その済州もベスト16で浦和に敗れ大会を去った。しかし、今季は東アジア勢最多の2チームが8強入りしているだけに、当然か。

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