D・アウベスがW杯欠場、ネイマールへの影響も…ブラジル代表に計算外の事態

2018年05月12日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

当初は軽傷と見られていたが…。

D・アウベス(左)はネイマール(右)の相棒としても不可欠な存在だったが……。(C)REUTERS/AFLO

 ロシア・ワールドカップで通算6度目の世界制覇を目指すブラジル代表が、計算外の事態に見舞われた。CBF(ブラジル・サッカー連盟)が現地時間5月12日、公式ツイッターでパリSGに所属するDFダニエウ・アウベスがワールドカップを欠場すると発表したのだ。
 
 攻撃力に優れたD・アウベスは35歳ながらいまだ世界屈指の右SBで、南米予選でも18試合中17試合に先発出場とセレソンで不動の地位を築いてきた。チッチ監督は2月中旬の段階で15人を本大会登録メンバーとして先行発表しており、D・アウベスもその中に含まれていた。
 
 しかし、5月8日のフランス・カップ決勝で右膝を痛めて途中交代。その優勝セレモニーでは元気な姿を見せるなど当初は軽傷と見られていたが、再検査後の11日にはパリSGが手術の実施を発表。CBFのメディカルチームも状態を確認し、今回の発表に至った。
 
 ブラジル代表にとっては大きな痛手だろう。これまでチッチ政権ではダニーロ(マンチェスター・C)とファグネル(コリンチャンス)、マリア―ノ(ガラタサライ)、ラフィーニャ(バイエルン)などがその控えとして試されてきたが、いずれも107キャップを誇るD・アウベスと比べると実力不足が否めない。層の厚いCBからマルキーニョス(パリSG)を右SBに回す可能性もあるか。
 
 また、D・アウベスは生粋の明るいキャラクターであり、ロッカールームではサンバの太鼓を叩くなど盛り上げ役かつチームリーダーのひとりでもあった。さらに、パリSGでも同僚のネイマールとはバルセロナ時代から公私ともに仲が良く、精神的に不安定でワガママなそのエースの良き理解者としても不可欠な存在だった。ネイマールの精神面への影響も決して小さくないだろう。
 
 現地時間5月14日にワールドカップの登録メンバー23人を発表する予定のブラジル代表だが、それを前にピッチ内外で貴重な男を失ってしまった。
 
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