帰化への想いが熱すぎて…パトリックが日本サッカー協会へ無茶なお願い!?

2018年05月07日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「まだ帰化を諦めていません」

神戸戦でもゴールを決めたパトリック。日本帰化への想いを語った。写真●川本 学

[J1リーグ13節]広島2-0神戸/5月6日/Eスタ
 
「僕はすごく望んでいたけど、残念ながら変えることは上手くいきませんでした。日本の為にプレーできるチャンスは何かあるかなあ?」
 
 4日、広島のパトリックは日本帰化が叶わなかったことを、自身のインスタグラムで明かした。この投稿について、2-0で勝利した6日の神戸戦後に報道陣から質問を受けると、ブラジル人FWから日本への愛が溢れ出てきた。
 
「(日本帰化は)自分の夢。本当にこの国を愛していて、自分の心は日本人だと思っている。自分のホームは日本。今の自分は日本で勝ちとったもので、感謝の気持ちが凄く大きい。だから、アジアカップでもワールドカップでも、日本のために戦いたい。自分のベストを尽くして恩返しがしたい」
 
 パトリックが帰化を熱望するのは、日本で成長できたからだ。最も活躍したのはG大阪時代で、2014年にはシーズン途中の加入ながら19試合・9ゴールを記録し、J1優勝に貢献した。また、翌年にもJ1で32試合・12得点を挙げ、天皇杯決勝の浦和戦では2発を決めて2-1の勝利に導き、タイトルをもたらした。
 16年の1月にも自身のツイッターで日本国籍取得へ意欲を示していたパトリック。帰化が実現できなかった理由を次のように語る。
 
「5年間、続けて日本にいるという、帰化の条件に達しなかった。ガンバ時代に膝を怪我して(ブラジルに)一回帰って、ビザが切れてしまった」
 
 16年10月に全治8か月の右膝の大怪我を負った影響により、残念ながら夢は実現しなかった。それでも、ジャパン愛は止まらず、「日本サッカー協会が手伝ってくれたら話は別だけどね(笑)」と、JFAに対して冗談交じりの無茶なお願いを口にした。
 
 帰化ができなくても、「海外やJリーグでいろんな日本人がプレーしているけど、自分みたいにフィジカル的な強さと高さがある選手はいないかなと思う」と、パトリックは189㌢・82㌔の体格を活かした日本代表でのプレーイメージを膨らませる。
 
 さらに、神戸戦の翌日にも自身のインスタグラムを更新。「私はブラジル人ですが、心は日本人です。まだ帰化を諦めていません」と、日本代表のユニホームを着た合成写真付きで投稿した。
 
 今季はすでに8ゴールを記録し、広島の首位快走の牽引車になっているパトリック。果たして、ブラジル人ストライカーの日本帰化が叶う日は来るのだろうか。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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