11失点中8失点…フロンターレのCBコンビに訊いた「なぜセットプレーに弱い?」

2018年05月05日 本田健介(サッカーダイジェスト)

FC東京戦でも同じような形から2失点

3年ぶりの連敗を喫した川崎。失点が増えるセットプレーは改善できるか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ12節]川崎0-2FC東京/5月5日/等々力
 
 今季初の"多摩川クラシコ"でFC東京と対戦した川崎は、セットプレーから2失点して敗戦。これで前節の浦和戦に続く黒星となり、3年ぶりの2連敗を喫した。
 
 今季の失点の内訳をみると、11点中8点がセットプレーから奪われている。この弱点を改善するためにはどうすれば良いのか。その問いかけに、まず厳しい表情で答えてくれたのが奈良竜樹だ。
 
「(FC東京戦の)2失点とも同じ形でやられてしまった。なぜあんなに相手がフリーになるのか分からない。ただ、同じ状況は絶対にないわけで、相手のやり方も違う。キッカーの精度だってある。だからこそ守る時の一人ひとりの意識を変えるしかないと感じます。やり方は皆、理解できているわけだから、チームというよりも個々が危機感を持つことが必要なのかなと。でも、そこまでナーバスになりすぎることもないとは思います」
 
 一方、奈良とCBでコンビを組む谷口彰悟はFC東京戦での失点シーンを振り返りながらこう説明してくれた。
 
「基本的にうちは高いところのFKはゾーン、CKはマンマークでやっていますが、(FKでは)一人ひとりが持ち場で責任感を持たなくてはいけません。今日に関しては相手は何人かが(川崎の)DFをブロックし、その後ろから飛び込んで来るやり方を徹底していたんだと思います。同じような形で2点やられてしまいました。
 
 うちはオフサイドを取ろうとするやり方ではなくて、人に合わせて守っています。そこでブロックが入ると、ギャップが生じてしまう。審判の方にそこを見てくださいと駆け引きはしていましたが、なかなか取ってもらえませんでした。
 
 これだけ(失点が)重なってしまうと、ナーバスになってしまう部分はあります。でもそれじゃダメですし、やられないという自信を持たなくてはいけません。そこはトレーニングを続けていくしかないと思います。そうでないと、こういうもったないゲームが増えてしまいます」
 
 FC東京の長谷川健太監督は試合後に「(試合前に)川崎の9失点のうち、6失点はセットプレーと分かっていた」と語り、そこを狙っていたと明かしている。今後も、川崎の弱点を突いてくるチームは出てくるはずで、早急に改善したいところだ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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