「まさにバッドサプライズだ!」長友佑都の完全移籍を妨げる“インテルの切実な裏事情”

2018年05月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

CLの出場権を獲ってカンセロを買い取れれば

なかなか完全移籍が成立せず、長友自身もヤキモキしているか。どうやら金銭的な問題だけではなさそうだ。(C)Getty Images

 5月4日に気になるニュースを報じたのは、トルコの全国紙『Milliyet』だ。
 
 現在トルコ国内で連日のように取り上げられているのが、ガラタサライの日本代表DF長友佑都の去就である。今年1月の加入以来、イスタンブールの名門で左SBの定位置を掴み、奮迅の働きを示してきた。熱狂的なサポーターの信頼を即座に勝ち取り、選手本人だけでなくファティフ・テリム監督、さらにはムスタファ・センギズ新会長も、インテルからの完全移籍を希望している。
 
 4月中旬になって買い取り交渉が本格化した。当初は300万ユーロ(約4億円)前後と考えられていた移籍金だが、インテル側がこの額面に難色を示し、現在は500万ユーロ(約6億5000万円)から700万ユーロ(約9億円)を求めているとされる。これに対してセンギズ会長が「まるでマラドーナのそれと同じくらいのものだ」と、やんわりインテルに苦言を呈した。これが2日前の出来事だ。決まりそうで決まらない、綱引きが続いている。

 
 そんななか、『Milliyet』紙が新たな事実を掘り下げた。インテルが早急に長友の売却に応じられないのは、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場の有無と、それに伴うチーム編成が関連しているというのだ。
 
 今シーズンのインテルは序盤戦から好調を維持し、一時はセリエAで首位に立つなど上位戦線で存在を誇示してきた。しかしながら年明け以降は勝ち切れないゲームが続き、なかなか勝点を伸ばせないでいる。25節のジェノア戦に敗れてついにCL出場圏外の5位に転落。先週土曜日の35節ユベントス戦を2-3で落とし、シーズン残り3試合の段階で、4位のASローマに4ポイント差を付けられている。
 
 トルコの『Milliyet』紙は「ナガトモにとってはまさにバッドサプライズだ」と銘打ち、こう論じている。
 
「ユベントスに敗れて、インテルのCL行きがかなり厳しくなってきた。彼らは夏の強化プランの修正を余儀なくされており、その渦の中にナガトモも巻き込まれているのだ。カンセロを買い取れるかどうかが焦点となっている」

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