【CL】マドリー、粘りの守備で3年連続決勝進出! 攻勢バイエルンはミスでの失点に泣く…

2018年05月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

防戦を強いられるも要所を締めた試合巧者

リードを持って迎えたホームでのリターンマッチは苦しい展開となったものの、最後まで持ちこたえたマドリー。大きな難関を乗り越え、5月26日、ウクライナで欧州3連覇に挑む。 (C) Getty Images

 5月1日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)準決勝の第2レグが行なわれ、レアル・マドリーが2-2でバイエルンと引き分け、合計スコア4-3で決勝進出を決めた。
 
 バイエルンはホームでの第1レグを1-2で落とし、後がない状況で敵地に乗り込み、立ち上がりから左サイドを起点に、何度もマドリーのゴール前にボールを運んでいく。
 
 2分、やはり左サイドを起点にした攻めから、中央でレバンドフスキが右に流し、これを受けたミュラーがクロスを入れると、ゴール前のS・ラモスに当たってこぼれたところをキミッヒが詰めた。
 
 第1レグに続くキミッヒの先制ゴールでリードを奪ったアウェーチームに対し、マドリーは反撃に転じ、守備ブロックを形成した相手に対してじっくりボールを回して隙を窺い続ける。そして10分、左サイドを上がったマルセロがクロスを入れると、ファーサイドでフリーのベンゼマが頭で合わせて追い付いた。
 
 振り出しに戻った試合はその後、バイエルンが敵陣で過ごす時間が長く続き、鋭い縦パスやクロスをゴール前に入れていくが、マドリーが要所を締めた守備でこれをしのいでいく。
 
 バイエルンは31分にリベリのドリブルからミュラーの反転からのシュート、32分にレバンドフスキが抜け出してシュート→こぼれ球をハメスが詰めていく、というチャンスを作り、守勢のマドリーは38分にC・ロナウドのカットインからのシュート、直後のCKでS・ラモスのヘッドで相手ゴールに迫った。
 
 そして迎えた勝負の後半、立ち上がりに思わぬかたちで次のゴールがホームチームにもたらされる。相手に寄せられたトリソのバックパスを、GKウルライヒはどういうわけか後逸してしまい、これをベンゼマが難なく詰めて勝ち越しに成功したのだ。
 
 均衡が破れてからは、互いに攻撃のギアが上がり、バイエルンがアラバのニアを狙った惜しいシュートでGKナバスの牙城を脅かせば、マドリーはアセンシオの惜しいクロスやC・ロナウドのフリーでのシュートがバイエルン・ゴールをかすめていく。
 
 後半もポゼッションで上回るバイエルンが分厚い攻めで左右に相手を揺さぶりながらクロス、シュートを放ち、対するマドリーがカウンターで素早く相手ゴール前に到達していくという展開が続くが、ともにDF陣が読みの良さと身体を張った守備で相手のゴールを許さない。
 
 しかし63分、攻め続けるバイエルンは、攻め上がったCBジュレが右サイドから入れたクロスを中央でハメスがダイレクトシュート。これはナバスにセーブされるも、こぼれ球を自ら詰めて同点とする。
 
 先が全く読めなくなった試合は、その後もバイエルンが攻勢を維持し、73分にはアラバのクロスをキミッヒが落としてトリソが決定的なシュートを放つが、ナバスの好反応に防がれ、75分のハメスの一撃はヴァランヌにブロックされる。
 
 やや膠着した時間を経て、再びバイエルンがマドリー・ゴールに迫り、より攻撃を激化させていく。5分間のアディショナルタイムではCKからフンメルスが惜しいヘッドを放つもわずかに枠外、レバンドフスキへのラストパスはナバスの懸命の飛び出しにカットされ、最後の縦パスに飛び込んだミュラーの足はわずかに届かなかった。
 
 攻め続け、勝ち越しゴールの可能性も十分に感じさせたアウェーチームだったが、あと1点が奪えず、2012-13シーズン以来の3冠の夢は潰えた。結果的に、後半開始直後のミスでの失点に泣くこととなった。
 
 マドリーは相手の圧力によって大部分の時間で防戦に追い込まれたが、それでも最後のところで踏ん張り、与えてはいけないゴールは絶対に与えない点はさすがだった。
 
 3シーズン連続の決勝進出。ジダン体制となってからは、いまだラウンド単位で無敗という偉大な記録を維持し、王者は13回目の欧州制覇を目指して決勝の地、ウクライナ・キエフに赴く。
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