【名古屋】今季初先発もチームは7連敗。佐藤寿人が苦しい胸の内を吐露

2018年04月26日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「正直、今はチームに余裕がない」

清水戦では先発出場を果たした佐藤。7連敗となったチームの課題を口にした。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ10節]名古屋1-3清水/4月25日/パロ瑞穂
 
 第10節、ホームで清水と対戦した名古屋は、前節の神戸戦から先発3人を入れ替えた。その最たるものがリーグ戦では今季初となる佐藤寿人の先発起用だったが、立ち上がりに足を痛めたという佐藤はハーフタイムでジョーと交代。チームは1-3で敗れ、7連敗を喫した。
 
 佐藤を含め、ジョー、ガブリエル・シャビエルら前線に有能なタレントを抱える名古屋は攻撃的なチームだが、その分、守備に脆さを見せる。現に10節を終えた時点での失点数はリーグワーストの「20」で、マイナス面がモロに出ている状況だ。佐藤も「悪くはないです。でも良くもないから勝てていないわけで」と、チームの現状を語りつつ、課題を挙げた。
 
「正直、今はチームに余裕がないです。余裕を持つためには、我慢するところを我慢して、先手を取る必要がある。もっと我慢できるチームにならないといけないと思います。
 
 危険だと思うところでつなぐのか、セーフティーにやるのか、時間によっては守備の体勢を整えるのか、メリハリをつけてやっていかないといけない。自分たちがボールを運べる時は上手く攻撃を仕掛けられている。でも苦しい時に守備で身体を張って、撥ね返すようなところも必要なのかなと。今は10か0かみたいな状況になってしまっている。引き分けられるような試合展開が少ない。そこはもう少し自分たちで何とかできると思います」
 
 ただ風間八宏体制2年目のチームは、まだ発展途上だということも理解している。
 
「僕らは18番目からのスタート(昨季はプレーオフを勝ち抜いて最後の昇格枠を勝ち取った)なので、いかにそこから積み上げられるか、相手以上のものを出していけるかを考えています。そのためにやっていけるか。
 
 誰かが助けてくれるわけではないので、自分たちでやるしかないんです。どのクラブも良い時もあれば悪い時もある。そういう悪い時にどれだけのことができるかでシーズンの結果が変わるので、今はしっかり現実に目を向けてやれることをやっていきたいです」
 
 では、頼れるキャプテンとして今後チームのためにどう働きかけていくのか、そう質問をぶつけてみると、「それは(どう答えれば良いか)難しいですが、僕は選手としてピッチの上で集中してやっていくしかない」と短く決意を語った。生粋の点取り屋は今後もチームのために戦い続ける覚悟だ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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