【指揮官コラム】三浦泰年の『情熱地泰』|あの有名博士はなぜ人類は100年後に滅びると言ったのか?

2018年04月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今の時代、自分のことしか考えない人ばかりで」

今回は人類の滅亡をテーマに取り上げた三浦監督。もし、人類が破滅するとすれば、「人の心の変化=心のなさ」が原因だと考えている。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 スティーヴン・ホーキング氏は、「地球上の人類は1000年後に滅びる」と言ったらしい。
 
 そして彼は、この世を去る前にもう一度、このテーマについて研究し直し、「人類は100年後に滅びる」と言って亡くなってまった。この話が本当かどうかは定かではない。
 
 僕の友人の「日本は衰退している!」というひと言からテーマが広がり、ホーキング氏の話に行き着いたのであり、僕らは彼のことをそれほど詳しく知っている訳でもなく、僕は本を読んだこともない。
 
 ただ、この友人が発した「日本は衰退している」という言葉から僕も感じたことがある。
 
 友人は今の時代、自分の事しか考えていない人ばかりで、自動(ロボット)で何でもやろうとしている。と言うのだ。
 
 僕は滅びるかどうかは分からないが、正直、1000年経っても滅びないと思っている。でも有名な物理学者が100年後に変えた理由は、変えたなりにあると思う。
 
 それこそ1000年というスパンでは、今この世に生まれて来ている者たちは「生きていないからイイや」「自分には関係ない」と他人事で終わるのであろう。それは友人の言う「自分の事しか考えていない」からだ。
 
 だから彼は最後の最後に100年と言い残した。きっとメッセージなのであろうと――。
 
 イヤ、1000年であろうが、1万年であろうが、人類が滅びないように何かを変えなければいけない、行動を起こさなければいけない。それを自分の事として考えていかなければいけないのであろう。
 
 その破滅がCO2排出による温暖化や自然破壊といった、人間の生産活動によってもたらされるのは容易に想像がつく。元凶はおそらく、なんでも便利に、そして自動化していく世の中だ。もし単純にもう一度、紙に戻す。ネット社会からもう一度アナログに戻し、携帯電話を固定電話に――。
 
 それで人類が滅びないのであれば、僕は明日、携帯電話をゴミ箱に捨てる。1日でアドレス帳に電話番号を移せるか心配ではあるが、寝ないで書くであろう。
 
 またそんな日が来るか?
 
 きっと来ない。来る、来ないのレベルではなく、きっと友人の言うように全てが自動化し、車も運転手が必要なくなり、世の中から紙のお金もコインも消滅するかもしれない。
 
 ホーキング博士が「人類は滅びる」と言った理由は、温暖化や自然崩壊、人間が電気を使いすぎていると言うことではなく、人の心の変化。いや、変化というよりも、心のなさ……、自分の事しか考えていないからだと勝手に考えている。
 

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