コウチーニョ、リバプールがCL制覇の場合は優勝メダルを受け取る権利を有するも、OBは辞退のススメ…

2018年04月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

グループステージでは5試合で5得点

コウチーニョにとってはとんだ迷惑な話題だろうが……果たして彼はどう考えているだろうか。写真はリバプールでハットトリックを達成したCLスパルタク・モスクワ戦。 (C) Getty Images

 4月10日(現地時間)に行なわれたチャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝の第2レグで、リバプールはマンチェスター・シティを2-1で下し、合計スコア5-1で11年ぶりのベスト4入りを果たした。
 
 同日には、バルセロナがローマに0-3で敗れ、合計スコア4-4となり、アウェーゴールの差により大逆転での敗退を喫している。

 ここで話題となったのが、今冬にリバプールからバルサに移籍したフィリッペ・コウチーニョだ。古巣が勝ち上がり、新天地となったチームが"劇的"に敗れたことで、SNS上では彼に対して、からかいや皮肉、そして嘲笑するような書き込みも少なくない。
 
 しかし、コウチーニョにはまだ、優勝メンバーのひとりとしてメダルを手にする可能性があるという。今シーズン、リバプールで25人の登録メンバーに入り、CLグループステージに出場した彼は、もし古巣が優勝した場合、チームに40個贈呈されるメダルのひとつを受け取る権利があるのだ。
 
 7-0の大勝を飾ったスパルタク・モスクワ戦でのハットトリックを含め、5試合で5ゴールを決めたコウチーニョも、リバプールの快進撃に貢献した選手のひとりと言えないこともないが、オフから長くバルサ行きを懇願していた彼に対する、リバプール関係者の印象はやはり良くはない。
 
 同クラブのOBで、70年代から80年代にかけてリーグ7回、チャンピオンズ・カップ(現リーグ)3回の優勝にDFとして貢献した元イングランド代表のフィル・トンプソンは、コウチーニョに"辞退"を薦めるひとりだ。(リバプールの地元紙『ECHO』より)
 
「彼は今シーズン、バルサではCLに出られないと分かっていてリバプールを出て行ったんだ。もしリバプールがこのまま勝ち上がった時、彼の口から『僕は(メダルを貰うのに)相応しくない』と言ってほしいと思う」
 
 81年にはキャプテンとして真っ先にビッグイヤー(優勝トロフィー)を掲げた彼はまた、「77年にチャンピオンズ・カップで優勝した時、私は準決勝までプレーしてメダルを手にしたが、それでも優勝メダルとしてはカウントしていない」と自身のプライドを示している。
 
 CLの優勝メダルについては、過去にも様々な逸話があり、2014-15シーズンの欧州王者となったバルセロナでは、CLで1試合の出場もなかったクラウディオ・ブラーボ、ジョルディ・マシップ、ドグラス、トーマス・ヴェルメーレンが一度は授与されたメダルの返還を強いられるというニュースが流れたりもした。
 
 いずれにせよ、リバプールはまだ準決勝進出を決めたばかりであり、この話題は「捕らぬ狸の皮算用」とも言えるが、それだけこの11年ぶりの快挙が、彼らにとっては大きな出来事だったということだろう。リバプールは05年の「イスタンブールの奇跡」以来の戴冠を果たせるか!? そしてその時、コウチーニョは……。
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