「完璧なチームなんてない」ミラクルは起きるか!? マンCとリバプールの両指揮官の思惑は?

2018年04月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

9月の対戦では5-0と完勝していたシティ。

第1レグが終わった瞬間から次戦への展望を口にしていたクロップ(左)とグアルディオラ(右)。両指揮官はCLでの大一番を前に何を語ったのか。 (C) Getty Images

 現地時間4月10日、注目のイングランド対決に終止符が打たれる。チャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝第2レグ、マンチェスター・シティ対リバプールの一戦がエティハドで行なわれる。
 
 第1レグは、リバプールが3-0と完勝した。ホームとはいえ、シティが逆転するのは非常に難しい状況だ。指揮官のジョゼップ・グアルディオラもそれは十分に理解している。
 
 英国国営放送『BBC』によると、グアルディオラは前日会見で、「良いサッカーをするにはポジティブでいるしかない」と、前向きに、積極的に、良いパフォーマンスを目指さなければいけないと語って、次のように続けた。
 
「ラウンドを突破するには、完璧な試合をしなければいけない。チャンスをつくり、相手にチャンスを許さず、うまく守らなければいけない」
 
 もちろん、微塵も諦めていないからこそ、巻き返しに向け意気込んでいるグアルディオラは、「どんなことも起こり得る。我々はトライする」と、強調した。
 
「我々には90分と延長戦がある。前回の試合(逆転負けしたリーグ前節)でもそうだったが、今シーズンの我々は終盤で大きなチャンスをつくれることを示してきた」

 

 しかし、そのプレミアリーグでは、33節のマンチェスター・ダービーで、宿敵ユナイテッドに2-3と逆転負けを喫して優勝決定を逃した。しかも、今シーズン初の公式戦連敗だ。そのことを受け、記者から精神的な影響を問われたグアルディオラは、「分からない」としつつも、この苦境がチームにとってポジティブなものであると続けている。
 
「ただ、精神的にそれを乗り越えられなければ、将来に向けた良い教訓となる。テストだ。サッカーは人生と同じでチャレンジだよ」
 
 一方、リバプール指揮官ユルゲン・クロップも、ベスト4進出が決まったとはまったく考えていない様子だ。「どちらが有利かなど考えていない」と、熱く語っている。
 
「(第1レグは)期待していた以上の結果だったけど、まだやるべき仕事がたくさん残っていることはみんなが分かっている」
 
 実際、リバプールは9月のプレミアリーグでの対戦で、シティにエティハドで0-5と大敗している。クロップは、「シティのクオリティーが揺るぎないのは明らかだ」と、敵チームと敵将を称賛しつつ、チャンスを逃さないことが大事だと述べた。
 
「ペップが世界最高の指揮官であることも、我々みんなが知っているとおりだ。彼らが素晴らしいことは明らかだよ。だが、この世界に完璧なサッカーチームは存在しない。我々は、彼らも失点することがあると知っている」
 
 リバプールがCLベスト4への切符を手にするために大きな鍵を握る一人が、第1レグで途中交代をし、出場可否が注目されているモハメド・サラーだ。クロップはエジプト代表FWのコンディションについて「100%確実じゃない」と語っている。
 
「ノーよりはイエスだ。だが、様子を見なければいけない。練習してから決める」
 
 プレミアリーグで29ゴールを挙げて得点王ランク首位に立つサラーは、はたして、ピッチに立てるのか。国内リーグ制覇を目前に控えるシティは、欧州の舞台でもタイトル獲得に向けて駒を進めることができるのか。運命の大一番まで、もう間もなくだ。
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