粘り強さが戻ったC大阪が"常勝"になるために取り組むべきテーマは?

2018年04月09日 サッカーダイジェスト編集部

改善すべきポイントとして真っ先に挙げられるの守備面だ

C大阪のクロス対応やセットプレーに対する守備には、まだ甘さが残る。写真:川本学

 1勝することすら難しかった苦境を乗り越え、C大阪に好循環が生まれ始めた。ホームで迎えた鳥栖戦は、27分に相手のミスを突いた柿谷曜一朗が先制点。55分には丸橋祐介のCKが直接入るラッキーなゴールも生まれ、鳥栖の反撃を1点に抑えて2-1で逃げ切った。前節の湘南戦、ACLの済州戦に続く勝利で公式戦3連勝。それまで公式戦7戦未勝利と苦しんでいたなかで、ようやく勝つ流れができてきた。
 
 湘南戦でリーグ初勝利を挙げたことに加え、続く済州戦で連勝を飾った意味は大きかった。その済州戦ではスタメン8人を変更。公式戦初先発となった片山瑛一、トップでの今季公式戦初出場初先発となった西本雅崇らが起用されるなど大胆なターンオーバーに踏み切り、気持ちのこもった戦いで勝利した。そのプレーに、主力組が刺激を受けないはずはなかった。
 
「(連戦を)みんなで乗り越えようと話をして連勝できていたし、この間のACLでメンバーを代えて、それで勝つ姿を見て"もっと頑張らないと"という気持ちになった」
 
 そう振り返ったのは、済州戦の勝利をベンチで見届け、鳥栖戦でJ1通算200試合出場を達成した水沼。普段は出場機会の少ないメンバーの活躍は、頼もしくもあり、ポジションを争うライバルとしての刺激もあった。そして水沼は続けた。「結果が出ること、チームが勝てることでいろんな話ができるし、前向きに考えられる。悪い時に、悪いなりにというのもあるけど……」。敗戦や引き分けのなかから課題を見つけることと、勝ちきったなかから高みを目指して改善すること。後者がチームに良いサイクルを生み出すことを水沼は強調した。
 
 今後、その改善すべきポイントとして真っ先に挙げられるのが守備面。現在はリーグ開幕の横浜戦から公式戦9試合連続で失点している。鳥栖戦では2点リードで余裕の試合展開と思いきや、自分たちのミスから77分に失点し終盤は苦しい戦いを強いられた。一時、脆さを露呈していたクロス対応やセットプレーに対する守備に修正は見られるが、まだ甘さが残る。
 
 さらに、この日のヒーローとなった柿谷は言う。

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