プレーヤーの投票で決まるPFA（プロ選手協会）のプレミアリーグ年間MVPは、いわば同業者が選ぶ「ベスト」。そのぶん説得力があり、注目度も高い。今シーズンはケビン・デ・ブルイネ（マンチェスター・シティ）とモハメド・サラー（リバプール）が大のつく本命で、もはや２人の一騎打ちと言っても過言ではない。
 
　先頃、その投票が行なわれた。意外だったのが、デ・ブルイネが投じた一票だ。衛星放送局『BTスポーツ』のデス・ケリー記者に、デ・ブルイネがインタビューのなかで明かしたようで、そのケリー記者が投票用紙の写真とともにツイッターに投稿した。
 
　そこに書かれていたのは、意外な選手の名前。なんとライバルのサラーだったのだ。
 

　自分自身と自分のチームメイトには投票できないルールがあるとはいえ、年間MVPに輝きたいのであればサラー以外に投じればいいものだ。嘘がつけない正直者なのか、それともライバルに一票投じても自分が受賞できるという余裕の表われか。
 
「自分のプレーにはとても満足している。正直、ここまでうまくやれるとは思っていなかった。調子を落とした試合はほとんどなかったし、すごく安定していたんだ。継続してプレーしながら、高いレベルを保つことができたのはとても嬉しい」
 
　先ごろ、今シーズンのここまでをそう振り返ったデ・ブルイネ。次節のマンチェスター・ユナイテッドとのダービー（４月７日）で勝利を収めれば、マンチェスター・シティはプレミアリーグ優勝が決まる。そのチームを牽引していたのは紛れもなくデ・ブルイネであり、彼自身も手応えは感じているだろう。
 
　はたして、どちらがベストプレーヤーに輝くのか。投票結果は４月末に発表される予定だ。