杉本健勇が語る好きな得点の形、あのクロッサーとの連係「実は頭で色々考えているんです」

2018年03月30日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

宏太くんとは阿吽の呼吸。ビジョンを共有できている。

4節の神戸戦ではタイトなマークに苦戦し、無得点。警戒網をどう打ち破るのかは今季のテーマだ。写真:徳原隆元

 昨季はキャリアハイの22ゴールを挙げた杉本健勇。しかし、最終節で逆転され、得点王を逃した経験は、強烈なまでの悔しさとして彼の胸に残っている。捲土重来を期すストライカーに今季への意気込みを訊いたインタビュー第2回のテーマは、警戒が高まる敵の包囲網をいかにして破るのか、についてだ。


――杉本選手は多彩な得点パターンも魅力です。パスを受ける際に心掛けていることは?
 
「局面に応じて何個もイメージを持っておくことですね。クロスひとつとっても、毎回同じところに飛んでくるとは限らない。こっちに来たら。こう走り込もうとか、試合中に相手との駆け引きを楽しんでいます。熱血な一方で、実は頭で色々考えているんです」
 
――好きな得点の形は?
 
「昨年はワンタッチでのゴールが多かったんですが、まさにそれです。2、3年前にふと気づいたんですよね。ドリブルだけでは効率的じゃないなって。できるだけ手数をかけずに、ゴール前に走り込んで決めるほうが手っ取り早いんじゃないかと」
 
――チームメイトとの連係が重要になりますね。
 
「そのとおり。なので練習中から出し手とのコミュニケーションは欠かせません」
 
――水沼(宏太)選手のクロスを杉本選手が合わせる形は、C大阪の武器になっています。
 
「宏太くんのクロスは一級品なので、それに合わせて勢いよく入っていくようにしています。"阿吽の呼吸"って言うんですかね。練習中からかなり細かいところまで話し合っていて、お互いにビジョンを共有できています」
 
――さらに今季は、サイドアタック以外にも、攻撃のバリエーションが増えている印象です。
 
「引いた相手をいかに崩すかが今季のテーマで、チーム全体でそこは意識しています」
 
――具体的にどんな打開策を考えていますか?
 
「全員が流動的に動いて、常に良いリズムでボールを回していくのがベスト。ポゼッションによって、相手が中央に寄ってきたら、またサイドアタックが活きるはずです。それとポイントは停滞した時にどうするか。そんな上手くはいかないはずだから、例えば俺がDFの背後に抜け出して、幅を作ったり……。状況を見て、その局面でベストな選択をしていきたい」
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
 
※サッカーダイジェスト2018年3月22日号にて掲載。
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