レアル・マドリーとミランが綱引き デ・シリオやカゼミーロを巡って

2014年06月09日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

お互いのチーム強化に相手の戦力を。

ミランで師弟関係だったアンチェロッティ(左)とインザーギ(右)。戦力強化で互いに助け合うのか。写真はアンチェロッティがパリSG監督時代の12年1月に撮影されたもの。 (C) Getty Images

 レアル・マドリーとミランの間で綱引きが始まった。きわめて友好的な関係にあるマドリーのカルロ・アンチェロッティ監督とミランのフィリッポ・インザーギ次期監督は、お互いのチームの強化に相手の戦力を活用しようと目論んでいる。
 
 マドリーでは、2019年まで契約を延長したファビオ・コエントランの残留が確定したものの、もうひとりの左SBマルセロは、アンチェロッティにとってファーストチョイスではないことに不満を持っており、好条件のオファーがあれば移籍も考えるという姿勢を見せている。その場合、ミランのイタリア代表SBマッティア・デ・シリオは理想的なバックアップになりうる。
 
 一方インザーギにとっては、マドリーのブラジル人MFカゼミーロが魅力。そのカゼミーロと同ポジションのナイジェル・デヨングは、ミランとの契約をあと1年残しているが、クラレンス・セードルフ前監督とあまりにも近い関係にあったこともあり、来シーズンも残留するかどうかは微妙な状況だ。退団となった場合には、カゼミーロがその後釜候補として浮上してくることになるだろう。
 
 ミラノとマドリード。今後の展開から目が離せない。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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