「戦術どうこう言うよりも…」長谷部誠が語るキーワードは『フレキシブル』

2018年03月28日 サッカーダイジェスト編集部

長谷部は、選手個々のレベルアップの必要性を改めて説く

キャプテンの長谷部は「厳しい現実を突きつけられた」と警鐘を鳴らす。「選手個々のレベルアップは大前提」だ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ]日本1-2ウクライナ/3月27日/スタッド・モーリス・デュフラン
 
 日本代表は3月27日、ベルギーのリエージュでウクライナ代表と対戦し、1-2で敗れた。
 
「結果、内容ともに厳しいものになった」

 そう振り返ったのは長谷部誠だ。代表通算108試合の出場数を誇る絶対的なキャプテンは、23日のマリ戦を含め今回のベルギー遠征で「厳しい現実を突きつけられた」という。
 
「マリ、そしてウクライナのクオリティは間違いなく自分たちよりも高かった。ワールドカップで対戦する相手はさらに強いと思います。そういう意味では、この2試合を通して間違いなくみんなが感じているのは、個々のレベルアップ、もちろんこれまでも言ってきたことですけど、そこは大前提としてある」
 
 長谷部は、選手個々の成長の必要性を改めて説く。「問題は戦術ではない」と。
 
「今日も相手(ウクライナ)が、事前の分析とは違うやり方をしてきた。そのなかで選手がどれだけフレキシブルに対応できるか、というところ。前半のうちに話してはいたけど、改善にまでいかなかった。例えば、相手(の運動量)が落ちてきたラスト20分、30分は、リスクを背負って前からプレスにいって、ちょっと良い形になった。そこは自分たちで考えてやっている部分はあるんですけど、そういうピッチの中の選手たちのフレキシブルさ。戦術どうこう言うよりも、もっと詰めていかなきゃいけないところ」
 
 戦術よりも選手個々が考え、判断し、相手に応じて振る舞いを変えられるか。特に格上ばかりが揃うワールドカップの本選では、予想外の局面は間違いなく増えるはずだ。そうした時に、まさに真価が問われることになるだろう。
 
 今回の遠征で1分1敗と勝ち星を飾れなかったものの、予行演習という意味では、まったくの無駄ではなかったはずだ。
 
「もちろん勝って勢いよく行きたかった。こういう結果になったことは真摯に受け止めなきゃいけないし、自分たちの力の無さを全員感じていると思うし、5月に向けて集まった時にまたグッとまとまっていかなきゃいけない。もちろん負けるのは良いことではないですけど、またこの負けがあったからと思えるようにやっていきたい」
 
 この敗戦から選手それぞれが学んだものは"フレキシブル=柔軟性"か。本大会に向けたキーワードになるかもしれない。

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