【日本代表】「結局は個」「ここでハットトリックしても…」。ズバズバと突き刺さる原口の名回答

2018年03月23日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「ここから2か月、クラブで試合に出てなければ代表に呼ばれない」

マリ戦の前日練習で身体を動かす原口。このところのミックスゾーンでの言葉にはどこか重みがある。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 3月23日のマリ戦に向け、前日練習を終えた原口元気が囲み取材に対応。ヘルタ・ベルリンで試合に出ていなかった昨年11月の欧州遠征の時よりも、コンディションは良いという。
 
「(この冬に加入した)デュッセル(ドルフ)でこなした5、6試合が自信になっていて、感覚がすごく良くなっている」
 
 ヘルタ時代よりも攻撃に専念できる環境が、このアタッカーに確かな自信を与えているようだ。
 
「攻撃に関しては、アイデアが自然と出てくる。仕掛ける回数も多いし、良い形でボールをもらえるシーンもあるので、良いイメージを保てている。必死に頑張り続けたヘルタ時代と違って、攻撃に頭を割く時間も多い」
 
 その言葉からはデュッセルドルフでの充実感が伝わってくる。今の勢いを代表戦にも持ち込み、好調をアピールしたいところだが、原口は「ここでのアピールが全てではない」と語った。
 
「(例えばマリ戦で)ハットトリックをしても、ここから2か月、クラブで試合に出てなければ代表に呼ばれない。そういう意味では2か月後が大切だけど、とはいえ、ここで結果を残せなかったらそれはそれでダメ。継続してやっていくしかない。コンスタントにプレーするうえでは今が大事という見方もできる」
 目の前の試合に集中するとすれば、目指すべきは勝利だろう。
 
「もちろん、勝たなきゃいけないでしょ。勝つことで身に付く強さはある。ヘルタでもデュッセルでもそうやって勝ち癖をつけてきているし、代表でもそういうものをワールドカップ前に身に付けられたらいいと思います」
 
 原口にとって、デュッセルドルフの同僚・宇佐美貴史や今回初招集の中島翔哉がポジションを争う当面のライバルと目されている。代表でも確固たる地位を築くためには、なにより「個」が鍵を握る。
 
「監督が望むように裏に抜け出したとしても、そこからは結局は個。監督も何も教えられないし、僕らが突破するなり、決め切らないといけない。そういう局面で違いを出せる選手がワールドカップに行けると思う」
 
 このミックスゾーンでの回答はズバズバと突き刺さるものばかり。原口は、ハリルジャパンの現状を客観視できる選手のひとりなのかもしれない。
 
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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