【日本代表】最終ラインのキーマン槙野に問う。「ベルギー戦のような守備組織を保ったうえでどうゴールを奪う?」

2018年03月22日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「監督もよく言いますけれど…」

吉田不在の中、ディフェンスリーダーとしての役割が期待される槙野。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 マリ、ウクライナと戦う3月のベルギー遠征では、昨年まで最終ラインを引っ張ってきた吉田麻也が不在。代わりにディフェンスリーダーとしての役割が求められそうなのが、槙野智章だ。
 
「吉田選手がいない中で今回の来ている選手たちが何をできるか、どういう変化を出せるか、これをやっていかないといけない。昨年11月の欧州遠征でチームとしてできたところを出しつつ、全体をオーガーナイズする。後ろの選手にはそういう役割が求められる」
 
 やはり良いイメージとしてあるのは、0-1と惜敗しながらもある程度しっかりとした守備ができたベルギー戦だ。「ボールを相手に持たれている中でもいかにアクションを起こせるか」がポイントになるという。
 
「本選を見据えれば、守りに回る時間帯が多い中でいかにアクションを起こすか、そこに気持ちの整理をもっていきたい。
 
ベルギー戦のように自分たちがアクションを起こす、前からプレスをかける時間帯をより長くしたいです」
 
 ただ、内容も大事だが、槙野は「まずはこの2戦に必ず勝つこと。結果にこだわりたい」と主張する。ブラジルとも戦った11月遠征で無失点に抑えられなかったことが相当に悔しかったのだ。
 
「今回は吉田選手が怪我ということもあるので、自分がやらなくちゃいけない責任感というのは増している。
 
僕の一番の仕事は相手のエースを抑えること。本選を考えれば、力のあるエースストライカーがどの国にもいるので、その選手たちをしっかりと抑えたい。個人ではなく、自分の横と縦にいるパートナーといかにまとまっていくかが大事です」
 
 もっとも勝つためには、守ってばかりもいられない。ベルギー戦のような守備組織を保ったうえでゴールを奪う手立てを、槙野はどう考えているのか。
 
「格上とやる時はボール保持の時間が少なくなるので、一発のカウンターやセットプレーでゴールを奪いに行く姿勢を出さないといけない。監督もよく言いますけれど、明らかにセットプレーのゴールが少ない。PKの数も少ない。直接FKのゴールも決めてないのかな。そういうセットプレーを決め切る力は間違いなく本選でも必要なので、特にそこは高めていくことが大事だと思います」
 
 ブラジル戦で唯一のゴールを奪ったのは槙野だった。CKから打点の高いヘッドを叩き込んだわけだが、今回の連戦でもそういう働きが求められるのは明白だろう。
 
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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