開幕3連勝の岡山で18歳ルーキーが存在感! 東福岡高卒の阿部海大にプロ13年目の先輩DFも驚嘆!!

2018年03月16日 寺田弘幸

デビュー戦では10人での戦いを強いられるも「見せ所やな」。

2節の栃木戦ではプロ初ゴールも挙げた阿部。先輩・上田から祝福を受け照れ笑い。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 3試合連続無失点で開幕3連勝を収めたファジアーノ岡山で、東福岡高から加入したルーキーの阿部海大が際立つ存在感を放っている。
 
 何よりもまず威風堂々としたプレー姿が印象的だが、その点に関してはチームが始動して間もなくチームメイ
トも一目置いていた。「開幕スタメンが目標です!」と初々しく、しかしキッパリとした口調で語ってプレシーズンに臨む18歳は、先輩たちの中に入っても臆することなく自分の持ち味をアピールしていく。プロ13年目のシーズンを迎える後藤圭太も「すごいですよね」と目を丸めていた。
 
「年代別の代表とか高校選抜に入ることで自分の武器も分かってきました。自分の強みは対人の守備だと思っています」
 
 同世代のトップレベルで揉まれて実感してきた武器があるから、阿部のプレーには常に自信のオーラが見える。そして宮崎キャンプでのアビスパ福岡やサンフレッチェ広島などとのトレーニングマッチでさらに自信を深めると、阿部が開幕スタメンに名を連ねることに疑念を抱く者は誰もいなかった。
 
 長澤徹監督が率いるチームは常に「ポジション争いは選手同士が決着を付けるもの」という指針が明確にされている。今年のプレシーズンは、ほぼ半数の選手が入れ替わったなかでスタートしたが、長澤監督は「選ばれた選手をみんなが『?』って思うような選び方はしない。みんなが『だよね』ってなる選手を選んでいく。みんなが納得するメンバーが出ていくべき」という基準をしっかりと選手たちに伝えたうえで選んだ11人に阿部が入った。それはわずか1か月半で阿部がチームメイトの信頼を勝ち取ったということだった。
 
 そして、最初の目標をクリアした阿部はその後も堂々としたプレーを見せ続けている。
 
 Jデビュー戦となった開幕戦は、前半に奪ったリードを守り切る展開となり、78分には仲間隼斗が退場して数的不利になる厳しい状況を迎えたが、試合後に阿部はさらりと振り返った。「ぜんぜん緊張しなかったです。10人になったときもウワァって感じはなくて、見せ所やなって思いました」と。
 

次ページ4節の松本戦はJ2トップレベルの攻撃陣との対決に。対人能力の真価が問われる。

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