急逝のイタリア代表DFに同僚MFが“最期のメッセージ”「俺たちは明日の練習で待ってるからな…」

2018年03月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

盟友に捧げたサポナーラのメッセージ。

チームキャプテンとして名門フィオレンティーナを牽引したアストーリ。背番号13は永久欠番になることが決定した。 (C) Getty Images

 3月4日、フィオレンティーナの主将で、イタリア代表DFダビデ・アストーリが遠征先のホテルで急逝し、サッカー界は大きな悲しみと衝撃に包まれた。
 
 フィオレンティーナのアンドレア・デッラ・ヴァッレ会長は、「5日にアストーリと契約延長をするはずだった」と明かし、31歳で他界したチームキャプテンとの契約延長を決定し、給与をその家族に寄付するとした。
 
 さらに戦友たちもアストーリとの突然の別れに悲痛な心境を綴っている。5日には、ユベントスの守護神で、イタリア代表のキャプテンだったジャンルイジ・ブッフォンが、「君は過ぎ去った古き世界を最高に表現してくれる人だった。利他主義やエレガンス、教養や隣人への敬意といった価値が大切にされていた世界の、最高の表現者だった」と哀悼のメッセージを送っていた。
 
 そのなかで、フィオレンティーナの同僚MFでもあるリッカルド・サポナーラが自身のインスタグラムで綴ったメッセージが感動を呼んでいる。その盟友に捧げる哀悼の言葉は、死の直前の思い出も踏まえて綴られている。
 
―――◆―――◆―――
 

 
 ああ、キャプテン。俺のキャプテン。なぜ、君は僕らと朝食を食べるために降りてこなかったんだ? なぜ、マルコ(・スポルティエッロ)の部屋から靴を取って、いつものようにオレンジジュースを飲みにこなかったんだ? 今、みんなは、人生は続くから前を向いて、再び起き上がらないといけないと話している。だけど、君がいないっていうのはどんな味になるんだろう?
 
 一体誰が、毎朝カフェテリアに着いて、その笑顔で僕らを温めてくれるだろう? 誰が僕らの前の晩にしたことを訊いて、笑い飛ばしてくれるだろう? 誰が若手を叱る? 誰が経験の豊かさで責任を担ってくれるだろうか?
 
 誰が『2タッチプレー』の円を作る? 誰がプレイステーションでマルコを打ち負かす? マスターシェフ(テレビ番組)、フィレンツェのレストラン、試合の話は誰と議論すればいい? 俺は一体誰に練習後の昼食を任せればいいんだ? 戻ってきてくれよ。色んな新しい映画を見に行ったじゃないか? 君は『ラ・ラ・ランド』を見て分析しないとダメだ。
 
 フィレンツェに戻ってきてくれ。チームは君と契約更新するのを待っているよ。君が日常的にポジティブなものを与えてくれるのを期待している。その部屋から出てこい。俺たちはみんな、明日のトレーニングで待ってるからな。
 
 人生に決して繋がることがない人たちがいるけれど、そういう人たちが今、君を歓迎しているよ。
 
 君が今どこにいようとも、僕らのゴールを守り続けて、チームを正しい道へと導いてくれると信じている。
 
 ああキャプテン、俺のキャプテン。永遠なる俺のキャプテン。
 

次ページ【動画】31歳で急死したアストーリのキャリアを映像で振り返る

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事